インドのショート動画アプリ「4Fun」 4億人に上る中小都市を狙うことでTikTokとの差別化を図る

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インドのショート動画アプリの「4Fun」がシリーズAで数千万元(数億円)の資金を調達した。出資者は中国国内のライブ配信サイトを運営する上場会社だという。

4Funは中国大人気のショート動画アプリ「快手(Kuaishou)」と同種のサービスで、主なコンテンツはインド地元言語で撮影したショートビデオだという。ショート音楽動画コミュニティ「TikTok」はインドでショートビデオマーケットシェアを大きく占めているが、4Funのコンセプトと差別化のポイントは、主にコミュニティサイトと中小規模プラットフォームとしての運営方式にある。

コミュニティサイト vs メディア

4Fun創業者の劉智偉氏によると、4Funのユーザーはインド北部にある3つの州:ビハール州、ウッタル・プラデーシュ州、西ベンガル州に集中しており、この3州の総人口は約4億人だ。ユーザーの大半は地元の言語を使っている中小都市部におり、インターネットの新規ユーザーが多く、記録することや自己表現に対する意欲が強いという。

劉氏によれば、TikTokは立ち位置が既存メディアに近く、ユーザーのニーズはコンテンツ消費にある。そのためプラットフォームでは再生回数がトップのコンテンツとその製作者を優遇している。一方、4Funのユーザーはこのようなプラットフォームでの存在感が極めて薄いため、このような人たちにも記録、表現、公開、交流ができるコミュニティサイトを提供したいと考えていることから、4Funの主たるコンテンツは「UGC」(ユーザーによって制作されたコンテンツ)となっている。

UGCのコンテンツの場合、内容に統一性がなく、質が高くないという問題がある。劉氏は、中国国内では、ショートビデオコンテンツ商品の運営理念が形成されているが、インドの4Funは話題を利用して運営し、KOL(キーオピニオンリーダー、インフルエンサー)により模倣を誘導する方法で、コンテンツの内容に統一性がないという問題を解決し、徐々にUGCコンテンツの質の向上に繋げていると話す。コンテンツの制作者に対して、4Funは地元言語ユーザー向けのビデオ制作ツールを提供し、例えば地元言語のBGMや、地元色のあるステッカーを提供するなどに努めているという。

ユーザーが持続的にコンテンツを制作することを促進するため、4Funはユーザーに注目されるチャンスを多数与える予定であり、各ユーザーに一定のトラフィックを与え、コンテンツの配信時に、言語、地域、趣味、人気度に基づき配信を行い、各ユーザーが最も関心を持つ内容をプッシュして、「共感」を引き出す。劉氏によると、現在、1日のアクティブユーザー(DAU)数は100万人で、その10%がコンテンツの制作者でもあるという。

中小規模プラットフォームとしての運営方式

インドでビジネスをする際に、広告予算とECPM(Web広告における指標のひとつ)が限られていることがベンチャー企業が直面する問題となっている。4Funは広告の収益化モデルを模索中で、今後も今シリーズの出資者の経験に基づき、ライブ配信事業を展開しながら、ECも試みるという。

収益化が困難だという前提の下、4Funはコスト削減を重視する。劉氏は、大量の人気コンテンツの制作者との契約により、迅速に規模拡大を図るという大手プラットフォームの戦略に対し、4FunはコンテンツがSNSで拡散されることによりユーザーを集る手法だと話す。70 万件/日のコンテンツがユーザーによりSNSでシェアされているという。また、コンテンツ制作の面では、UGCコンテンツのコストはPGC(プロが制作したコンテンツ)より低くなる。

4Funは、インドで「ショートビデオコミュニティサイト」を作ることにチャンスがあると判断している。コミュニティサイトは資金さえあればできるものではない。ロイヤルティが高いユーザー、人気が持続するコンテンツ、コミュニティサイトの雰囲気等を培うためには時間がかかる。インドのメディア「Factor Daily」は今年2月、4Funの競合相手の「快手(Kuaishou)」はインドでの新しいコンテンツとコンテンツ制作者の募集に係るコストをカットしたと報じた。ショートビデオコミュニティサイトは時間をかけて作るしかないと4Funは考えている。

インドでのショートビデオ分野の競争について、劉氏は1社独占の状況にはならないと考えている。インドは言語や文化のバラエティが豊富な国であり、チャンスも多い。現在、トップクラスのショートビデオ業者はTikTokと「Likee」、その次に「Vmate」と4Fun等がある。

4Funの担当チームメンバーは現在約30名で、主要メンバーは中国ライブ配信サイトの「YY」、ソフト開発販売企業の「金山」とモバイルインターネット企業の「猟豹移動(Cheetah Mobile)」での職務経験があるという。同社は2018 年 6 月に、「東方富海(OFC)」と「堅果資本(CapitalNuts)」から、プレシリーズAで約1千万元(約1億5000万円)を調達している。
(翻訳:小六)

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