Ctripが2019年第2四半期決算を発表 国際事業が好調、地方市場進出も加速

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9月10日、アジア最大級のオンライン旅行会社「携程(Ctrip、シートリップ)」(以下、「シートリップ」)が2019年6月30日までの第2四半期財務データを公表した。データによると、2019年第2四半期の主要事業の売上高は87億元(約1310億円)で、前年同期比で19%増加し、前月比で6%増加した。営業利益は13億元(約195億円)で、2018年同期は11億元(約165億円)だった。

この実績はウォールストリートが予測した17%~18%の増加率を上回っている。

データ分析会社Fastdataによると、2019年度上半期において、中国のオンライン旅行(OTA)マーケットの取引規模が7000億元(約10兆5000億円)を超えた。業務提携しているシートリップと「去哪儿(qunar.com)」でその55.7%を占めた。「飛猪(Fliggy)」は第2位で18.4%、「同程芸龍(トンチェンイーロン)」は12.1%、「美団(Meituan)」は5.5%のシェアとなっている。また、データ分析会社「易観(Analysys)」が公表した「2019年第2四半期中国オンライン宿泊予約市場分析」によると、シートリップのマーケットシェアが47.5%に達したという。シートリップの財務データによると、第2四半期のシートリップの宿泊予約事業の売り上げは34億元(約510億円)で、前年同期比で21%増加し、前月比で13%増加したという。

図はFastdataより

また、シートリップのグローバル戦略の効果も現れている。財務データによると、シートリップの2019年第2四半期の国際事業の売り上げは総売上高の35%を超えている。なかでも、海外のホテルと航空券事業の伸び率が海外観光事業の伸び率の2倍以上になっている。これは2016年から始まった海外戦略が実った証といえる。

公開情報によると、2016年1月、シートリップはシンガポールに東南アジア本部を設立し、同年、インドの旅行会社「MakeMyTrip」および米国の中華系ローカル旅行会社「縦横(Universal Vision)」、「海鴎(ctourholiday.com)」、「途風(toursforfun.com)」に出資した。また、「旅游百事通(517best.com)」にも投資し、イギリスの航空券検索プラットフォーム「天巡(Skyscanner)」を買収した。2017年、シートリップはグローバル最大手のフェリー会社「Stenaline」と提携し、同年に「Trip.com」と「Twizzo」を買収した。2018年1月、傘下の「携程美食林(Ctrip Gourmet List)」がレストラン情報と予約サイト「OpenTable」との連携を開始した。

また、8月30日、シートリップは多国籍のインターネット及びメディアグループ「Naspers Limited」との株式交換を完了し、「MakeMyTrip」の最大の株主となった。

シートリップによると、海外の列車乗車券販売事業が50以上の国と地域をカバーし、海外でのタクシーサービス事業も欧米と東南アジアの47カ国、785以上の都市をカバーしている。

また、地方市場の進出にも注力している。前述のFastdataによると、中国の三級、四級都市がシートリップの重要な成長市場となっている。財務データによると、低ランクホテルのルームナイツ(販売できた室数)は、前年同期比で50%以上増加した。

図はFastdataより

シートリップが公表したデータによると、傘下の3つのブランド(シートリップ、去哪儿、旅游百事通)の店舗では、1月~8月の旅行商品販売の売り上げが100億元(約1500億円)を突破し、2018年より4か月も早く100億元(約1500億円)という目標に達した。なお、シートリップブランドの店舗は240以上の地級市(中国の都市部と周辺の農村部を含む比較的大きな行政単位)、および450以上の県級市(中国の省レベル以下の比較的小さい地方都市)をカバーし、店舗数は2019年度に8000店舗に達すると見込まれる。

ここからわかるように、シートリップは地方市場でのマーケットシェアを拡大しつつある。また、店舗運営データからすると、第2四半期の1日あたりの売り上げの最高値が1.2億元(約18億円)を突破したという。

(翻訳:小六)

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