生成AIで需要強く AIを支えるコンピューティングプラットフォーム「燧原科技」、シリーズDで400億円調達

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生成AIで需要強く AIを支えるコンピューティングプラットフォーム「燧原科技」、シリーズDで400億円調達

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人工知能(AI)向けクラウドコンピューティングプラットフォームを手がける中国の「燧原科技(Enflame Technology)」が9月28日、シリーズDで20億元(約400億円)を調達した。上海国際集団(Shanghai International Group)の資産管理会社、国鑫創投(Guoxin Venture Capital)、国方創新、金浦投資(GP Capital)傘下の上海金融科技基金、国和投資(Guohe Capital)が共同で出資を主導し、テンセントの投資子会社など多く既存株主も出資した。

AIと集積回路(IC)は技術革新と産業革命を推進する原動力であり、経済社会の発展と生産力全体の向上を支える産業だ。燧原科技の事業はまさにこの2つの産業にまたがる。同社はAIクラウドコンピューティングに特化し、設立5年余りで3世代のAIのトレーニングや推論モデルを開発した。チップやプリント基板、液冷式コンピューティングクラスターとその関連システムなどを開発し、インターネット関連企業、クラウドプロバイダー、インターネットプロバイダー、研究機関などに提供している。

近年、生成AIが世界を席巻し、AIは全く新しい汎用人工知能(AGI)の時代に入った。燧原科技は時代がもたらすチャンスを逃すことなくMaaSプラットフォームをリリースし、モデルのトレーニング、デプロイからサービスまでフルスタックのエコシステムを作り上げ、AIGC(AI生成コンテンツ)時代に対応したコンピューティング基盤を構築している。

燧原科技の創業者・趙立東会長兼CEOは「生成AIの急速な進歩に伴い、高性能AIチップを使った高度な演算性能がデジタル経済発展のカギとなっている。競争が激しくエコシステムに高度に依存する市場に対応するため、我が社は独自のイノベーションとオープンソースという方針を堅持しつつ、業界のトップ企業と提携してプロダクトの競争力向上に努め、高い演算力を築いてきた。また、AIチップの基準策定とエコシステム構築に積極的に参加し、コア・コンピタンスを確立して独自の長期的発展の道を歩んできた」と話す。趙氏は、かつて米半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)に在籍しており、コンピューティング事業の幹部職を務めた。

創業者の張亜林COOは「AIGCの基盤である大規模モデルの急速な普及によってAIのエコシステムは大きく変わった。AIが高度な知能を持つ時代の複雑化する応用シーンに直面して、燧原科技は時代の先を見据えた技術革新を推進し、大規模モデルに対応できる演算性能のソリューション提供に注力することで時代をけん引するエンジンとなった」と語る。さらに「シリーズDの資金調達でAIGC産業のリソースを厚くできる。リーディングカンパニーと共に革新的なプロダクトや技術、柔軟で多様な提携モデルで協力を進めていくほか、産業融合を強化し優れたエコシステムを構築することで、AGI時代のチャンスを捉え、来年の大規模モデルの導入元年を迎えたい」と話した。

国方創新マネージングパートナーの王磊氏は「燧原科技はこの分野で絶対的な優位性があり、チームは卓越した研究開発力とエンジニアリング能力を生かして、プロダクトを第3世代まで改良した。今回の資金調達で再び急成長し、演算性能の高いAIチップ分野での中国の台頭を後押しするだろう」と語る。

テンセントの投資子会社・騰訊投資(Tencent Investment)の取締役社長は「燧原科技はすでに数世代にわたるクラウドコンピューティング用チップの量産を実現し、インターネット、教育・科学研究、スマートシティなどさまざまな分野で活用が進んでいる。テンセントは数年にわたって投資と事業協力を続けており、共同開発したチップ『紫霄(Zixiao)』シリーズは文字認識、スマート会議、画像・音声ノイズの軽減などで競合製品に比べ2倍以上のコストパフォーマンスを実現した。テンセントは紫霄チップのおかげで金融や交通などの業界の顧客に高品質のAIソリューションを提供できている」と話した。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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