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仮想通貨マイニング大手の中国「Bitmain(比特大陸、ビットメイン)」が、資金ショートの危機に直面している模様だ。
同社が現在、全従業員の給与支払いを遅らせているとの情報がネット上に広がった。10月8日時点で、9月分の基本給は半分しか支給されておらず、歩合給は全額カット、2022年の冬のボーナスも支払われていなかったという。この情報をリークした従業員は、就業規則違反の理由ですでに解雇されている。
ビットメインは2013年に設立され、18年9月には香港取引所に新規株式公開(IPO)を申請した。当時公開されたデータによると、主力のASIC(特定用途向け集積回路)を用いた仮想通貨マイニング機器は世界シェア7割を超え、同社の売上高の9割を支えていた。
ところが上場申請後の18年末、仮想通貨の代表格「ビットコイン」の価格が急落した。また、共同創業者の詹克団氏と呉忌寒氏の権力闘争が始まったことに加え、中国政府が仮想通貨のマイニングや取引などを制限する政策を打ち出したことも影響し、ビットメインのIPO計画は頓挫した。
その後、ビットメインは人員整理を繰り返してきた。さらに、23年に入ってからは、同社が従業員の年齢が上がるほど給与が下がる「年齢ポイント」制度を導入したことも明らかになり、批判が殺到した。
創業者2人の権力闘争は、呉氏が新会社「Bitdeer(比特小鹿、ビットディア)」を立ち上げたことで決着した。ビットディアは23年4月、SPAC(特別買収目的会社)方式で米ナスダック市場に上場を果たした。一方のビットメインは、IPO計画を再開できるかも危ぶまれている。
(36Kr Japan編集部)
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