鉱山作業の無人化進む中国、百台の自動運転トラックを同時稼働 世界最大規模へ

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鉱山作業の無人化進む中国、百台の自動運転トラックを同時稼働 世界最大規模へ

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鉱山向け無人運搬ソリューションを手がける中国スタートアップ企業「易控智駕(EACON)」がこのほど、4億元(約84億円)近くを調達した。興富資本(Richen Capital)が出資を主導し、申銀万国創新証券投資のほか既存株主の辰韜資本(Cherish Capital)や興杭国投(Xinghang State-owned Investment)なども参加。今年の累計調達額は4億5000万元(約95億円)近くとなった。

2018年5月に設立された易控智駕は、鉱山向けに無人運転技術と運搬オペレーションサービスを提供している。現在はドライブバイワイヤ搭載車両の開発と100台規模の無人運転ダンプトラックによるオペレーションサービスの商用化を進めている。今回の調達資金は、露天掘り鉱山向けの無人運搬ソリューションと製品の開発、鉱山向け無人運転車両の量産と活用、国際市場での大規模な事業化に充てられる。

鉱業での無人運転は他分野よりも実用化に近づいており、投資家の注目度も高い。関係者によると、2021年末から続く資本市場の冷え込みの中、易控智駕が資金調達を進められたのは、自社開発したソリューションの商用化が大きく進んだことが要因だという。

中国政府が鉱山のスマート化に関する複数の政策を打ち出し、鉱山向けの無人運転技術が向上したことで、露天掘り鉱山での無人運搬に対する大きな需要が喚起され、鉱山向け無人運転事業は急速に拡大している。

易控智駕は今年7月、100台規模の無人運転ダンプトラックのオペレーションを実現した。単独の鉱山向けとしては世界最大規模となるトラックの隊列を構築することに成功しているという。

鉱業では、安全性効率性・環境保護性能が求められる。同社はこれらのニーズを満たすため、新エネルギーで走る無人運転車両向けのドライブバイワイヤ・プラットフォーム「御石」を開発した。このプラットフォームは、有人運転から無人運転への迅速なアップグレードを後押しし、多くのメーカーや車種に導入可能だという。同プラットフォームはすでに、4車種300台近くのドライブバイワイヤ搭載ダンプトラックのオペレーションに使われており、搭載車両の走行距離は累計420万キロに上った。

易控智駕はこれまでに中国の十大露天掘り鉱山のうち5カ所に進出し、国家能源集団(CHN Energy)、特変電工(TBEA)、国家電力投資集団(SPIC)、紫金砿業(Zijin Mining)など多くの鉱山開発大手と戦略的提携を結んでいる。運搬データを見ると、無人運転の運搬効率は有人運転と同等もしくはそれ以上の水準となっている。共同創業者の張磊会長によると、「技術、オペレーション、車両」の連携を重視して、鉱山向け無人運搬ソリューションの強化を図っていくという。

*2023年11月30日のレート(1元=約21円)で計算しています。

(翻訳・大谷晶洋)

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