天津港で活躍するコンテナ自動搬送車 レベル4の自動運転技術を搭載

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自動運転を活用した物流プラットフォームとサービスを手掛ける「主線科技(TrunkTech)」がこのほど、シリーズA+での資金調達を終えた。調達額は未詳だが、ボッシュ・グループ傘下のベンチャーキャピタルRBVCや、シンガポール系物流施設運営大手GLP(旧グローバル・ロジスティック・プロパティーズ)傘下の「隠山資本(Hidden Hill Capital)」などが出資に加わっている。

2017年3月創業の主線科技は、同年にエンジェルラウンドで「科大訊飛(iFLYTEK)」のスタートアップ支援プログラム「訊飛創投」から資金を調達した。また昨年10月にはシリーズAでの調達も終えており、リード・インベスターは「蔚来資本(NIO Capital)」と隠山資本、コ・インベスターは「鐘鼎資本(Eastern bell Capital)」が務めたが、調達額は明らかにされていない。

同社は主に自動運転技術によるスマート物流システムの研究開発を行っており、港湾を手始めに、閉鎖型、半閉鎖型、また高速幹線道路や市街地のあらゆるシーンにおける物流プラットフォームの研究開発を段階的に進めている。同社の主力製品は、レベル4の港湾水平輸送自動運転ソリューション「Trunk®Port」で、すでに中国北部最大の総合港湾である天津港で導入されている。

天津港プロジェクトの初期納入完了後も、主線科技は岸壁における正確な位置測定などの問題に関し、Trunk®Portのシステム更新を行うことで、港湾エリアの作業環境へのさらなる適応を図り、無人搬送車(AGV)のコンテナ輸送効率を大幅に引き上げた。現時点で、Trunk®Portを搭載したAGVは天津港での運用から1年が経過しており、有人トラックと肩を並べてコンテナの積載と搬送を行っている。

主線科技によると、今年4月中旬、同社は実際の高速走行シーンでAGV隊列走行試験を初めて実施した。また5月上旬には、同社の自動運転大型トラックが国内初の大規模な商用車隊列走行・追従走行標準公開試験に参加した。同試験においては、走行速度が時速60キロに、また車間距離は15メートル±20%に設定されている。今後は、コネクテッドカー試験場や公道での試験解禁に合わせ、北京、天津、上海、山東省などでも公道試験を実施し、自動運転システムの安定性を高め、物流のあらゆるシーンに対応する物流システムを開発していく計画だ。

写真提供:主線科技

鐘鼎資本でパートナーを務める湯涛氏は36Kr主催の「2019WISE超級進化者」大会で、「我々が出資した主線科技は天津港での商業化をすでに実現しており、車両の位置測定レベルはセンチメートル単位の精度を誇る。中国ではドライバーの人手不足が深刻なため、自動運転技術を他分野へ活用することには重要な意味がある」と語った。

またRBVCの責任者を務めるIngo Ramesohl氏は「我々の目標は、ボッシュ・グループの核心事業の拡大にメリットをもたらす新興革新技術やビジネスモデルを発見し、それに投資することだ。とりわけ長期的な成長市場であるエネルギー効率、自動化および電化といった分野に注目しており、特に自動運転は大きな期待を寄せている投資項目の一つだ」と述べている。
(翻訳・神部明果)

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