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東南アジア地域の化粧品市場が急速に成長している。特に国別の最大市場であるインドネシアは美容・パーソナルケア用品の主要市場になりつつある。世界2位の化粧品消費市場である中国で生まれた化粧品ブランドも、優れた品質と流行への感度の高さを強みに、インドネシアをはじめとした同地域への進出を強めている。
広東省広州市は中国の化粧品生産の半分を占める。化粧品メーカーは1800社以上を数え、工業生産額は1千億元(1元=約21円)を超える。広州税関によると、同市の2023年のインドネシアへの化粧品輸出額は前年比2.1倍の11億7500万元に上った。
世界の化粧品市場では依然として海外の有名ブランドが主導的地位を占めている。中国ブランドはその中で、急速に発展する電子商取引(EC)プラットフォームの大きなコスト優位性を利用し、従来の競争構造を打ち破ろうとしている。
17年にコスメブランド「フーカルーア」を立ち上げた広州菲鹿児商貿も、ECを活用して業績を伸ばしている新興メーカーの一つ。19年に進出したインドネシアは数年間で同社最大の海外市場になり、売り上げは急速に伸びている。インドネシアをはじめとする東南アジア諸国では同じ価格帯での高いシェアを維持し、ライブ配信で商品をアピールするインフルエンサーは数千万人のファンを集めている。創業者の方星氏は「数十年にわたる発展と模索を経て、中国企業はブランド構築能力を身に付けた」と胸を張る。
東南アジアで人気の越境ECモール「Lazada(ラザダ)」によると、昨年12月12日前後のネット通販セール「双12(ダブルトゥエルブ)」期間中、海外化粧品の購入者数は前年同期から倍増し、特にメイクアップ用品や美容機器がよく売れた。
中国の化粧品メーカーは効率的なサプライチェーンと技術力の向上を頼りに、自社ブランドの輸出でますます優位性を高めている。広州税関の統計によると、23年に同市からインドネシアに輸出された中国ブランドの化粧品は総額9億4800万元に上り、前年の3.3倍に増えた。
中国医薬保健品輸出入商会の王茂春副会長は「中国の化粧品メーカーは長期的な蓄積と積極的なイノベーションで頭角を現しており、数多くの海外ブランドと競い合い市場シェアを拡大する十分な能力を備えている」と語った。(新華社広州)
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