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アリババの企業向けコミュニケーションツール「釘釘(DingTalk)」が2024年1月4日に個人版をリリースし、iOS、Android、Mac、Windowsで利用できるようになった。23年8月に個人版のテストを開始してから、半年余りでの公開となった。
中国版Slackとも呼ばれる「DingTalk」は、アリババグループが企業業務の効率化を支援するために自社開発した一体型コミュニケーションおよびモバイルオフィスツール。2015 年よりサービスを開始し、23 年末までに2500万を超える企業や学校、行政機関、7億人のユーザーに利用されるプラットフォームに成長した。
個人版の特色の一つは、ユーザーがアリババの大規模言語モデルを使ってキャラクター化したAIアシスタントを自分で設定できることだ。例えば、プログラマーAIとのやり取りではソフトウェアや開発、コードに関する専門的な知識を生成する。個人版の全面リリースに伴い、アリババのAIデザイナー「鹿班」、アリババグループ傘下の金融会社「アント・グループ」、アリババの画像生成AI「通義万相」などが提供するさまざまなAIエージェントがDingTalk個人版に加わり、AI写真加工、デジタル分身、AI作図、AI弁護士などさまざまなサービスを提供する。例えばAI写真加工ツール「鹿班カメラ」を使えば、ユーザーが自分の写真をアップロードするだけで、20種類以上のスタイルが選べる加工写真をすぐさま生成できる。
ユーザーがAIを使えないという問題に対応するため、DingTalkはいくらかの調整を行った。例えば画像生成ではコマンドセンターを設け、300以上のプロンプトテンプレート集を準備し、会話やコラボレーション、プログラミングなどさまざまなシーンを網羅した。ユーザーは必要に応じてAIコマンドを直接使用したり自身で定義したりできる。
DingTalk個人版はこのほかにもAIを利用した「法律アシスタント」をリリースした。これは大規模言語モデルなどをベースにしており、情報提供や法律文書のチェック、案件の分析、文書あるいは調査報告書の作成などを、AIがすべて担当する。難しい問題や申し立てに直面したら、弁護士がAIから引き継いでサービスを提供する。
パソコンやスマホに保存されているファイルの検索を手軽にするため、DingTalk個人版にはマイページに情報を集めておく機能がある。データをブロック化して管理する手法を採用しており、情報の最小単位をファイルから「ブロック」に縮小して、簡単に編集や移動ができるようにした。そのうえで、個人のナレッジベースやウェブサイトの構築、ワークフローの管理、資料の保存管理をしている。
AIが作成するすべての画像やポスターなどのファイルはすべてクラウドに保存されるが、マイページに保存されたすべてのコンテンツをAIが再学習するため、検索を通じてAIとやり取りすれば、それまでの会話で蓄積した知識を取り出して利用できる。こうして徐々に個人やチーム専用の知識モデルが構築されていく。DingTalk側は、個人版を使えばすべての個人、チームの生産力が向上するとしている。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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