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中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2024年1月の新車販売台数(納車台数)を発表した。中国EV市場の競争が激化するなか、年初から販売台数を前月比で大幅に落とすメーカーが目立った。
小鵬汽車(XPeng Motors)は前月比59.0%減、蔚来汽车(NIO)は44.2%減、零跑汽車(Leap Motor)は34.1%減となった。理想汽車(Li Auto)は23年通年の販売台数で首位に輝いたが、24年1月は販売台数を前月比で38.1%減らし、華為技術(ファーウェイ)が打ち出すEVブランド「問界(AITO)」にトップの座を奪われた。
全国乗用車市場情報連合会(CPCA)の崔東樹・事務局長は、中国の乗用車市場では、23年末の販売促進キャンペーンに力を注いだ反動で、24年1月の販売台数が減少したと指摘。しかし、春節(旧正月)に向けて活発な販促活動が行われているため、2月の販売台数は増加する可能性があるとの見方を示した。
以下に、24年1月の主要新興EVメーカーの販売台数ランキングをまとめた。
1位:AITO
自動車中堅の賽力斯集団(SERES)と華為技術(ファーウェイ)が共同運営するEVブランド「問界(AITO)」は、新興EVメーカーの月間販売台数ランキングで初めて首位に立った。
1月の販売台数は3万2973台。前年同月比636.8%増、前月比34.8%増と大きく伸びた。主力のスポーツ用多目的車(SUV)「M7」の販売台数は過去最高を更新し、3万1253台と単月では初めて3万台を突破した。
2位:理想汽車
理想汽車(Li Auto)の1月の販売台数は3万1165台。前年同月比では105.8%増だったが、前月比では38.1%減となった。23年12月の5万353台からは大幅に下落したものの、依然として高い水準を保っている。
3位:零跑汽車
零跑汽車(Leap Motor)の1月の販売台数は1万2277台。前年同月比では977.9%増となったが、前月比では34.1%減となった。23年12月の前月比1%増から再び下落に転じた。
注目は、1月10日に予約販売を開始したグローバル対応の新型EV「C10」で、すでに2万3500台分の予約を受注している。2月には試乗も始まる。23年9月のドイツ国際モーターショーで公開された情報によると、C10はミッドサイズのSUVで、レンジエクステンダー(航続距離延長装置)搭載タイプと純電動タイプの2種類を用意。スマートドライビング用チップは米NVIDIAの「Orin X」を、車載用チップには米クアルコムのSoC「Snapdragon 8295」を採用し、800ボルト(V)の急速充電にも対応する可能性があるという。
4位: NIO
蔚来汽車(NIO)の1月の販売台数は1万55台。前年同月比では18.2%増となったが、前月比では44.2%減と、主要新興EVメーカーのなかでも特に減少幅が大きかった。23年12月は前月比13%増だった。
5位:NETA
哪吒汽車(NETA)の1月の販売台数は1万32台。前年同月比66.8%増、前月比では95.4%増となった。22年は新興EVメーカーでトップの販売台数を誇ったNETAだが、23年はアップダウンを繰り返し、結果的に5位に順位を落とした。
その他:小鵬汽車
小鵬汽車(XPeng Motors)の1月の販売台数は、前年同月比58%減、前月比59%減の8250台だった。同社は、例年1月は自動車販売の閑散期にあたるからだとし、現在も積極的な戦略調整を進めていると説明した。24年の年間販売台数についても、楽観的な姿勢を貫くという。
(36Kr Japan 編集部)
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