TikTokのライバル「快手(Kwai)」、採用を拡大 海外市場進出へ再び注力

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人気ショート動画アプリ「快手」の海外版である「Kwai」は、ブラジルでのデイリーアクティブユーザー(DAU)が300万人を突破した。ニュースサイト「界面(jiemian.com)」の9月12日の報道が伝えたまた、快手はこのほど海外事業の再開を決め、海外で技術、サービス、デザイン、チェッカーなどのポストを大量に採用しているとの報道もある。この点について快手側はオフィシャルなコメントを発表していない。

昨年の12月末に、快手の海外部門は大幅な調整を行い、責任者が12月初旬に退職したという情報を36Krが入手した。2018年度において、快手の海外事業は絶えず調整が行われ、海外向け主力サービスのKwaiの担当チームともう一つの海外向け新サービスの担当チームの統合が行われた。リストラと配員の最適化も行われ、更に内部戦略の調整も伴い、Kwaiは採用の拡大と調整を繰り返した。当時、快手は36Krの取材に対して、海外ではリストラではなく、通常の配員調整だけで、採用にも注力していると説明した。

Kwaiは一時期までは業績が好調だった。海外ユーザー増加業務の責任者である王鑫氏は、2018年の上半期に、Kwaiはロシアと東南アジアの7ヶ国で、Google PlayとApp Store両方のダウンロード数でトップになったと説明した。しかし勢いは長続きせず、2018年12月末時点の韓国市場のGoogle Playランキングでは30位以下に落ちた。

海外チームの調整はKwaiのパフォーマンスに一定の影響を与えている。そして現在、快手は再度海外事業に力を注ぎ、ブラジルをターゲットにしている。IT企業向け海外進出サポートプラットフォーム「白鯨出海(baijingapp.com)」の集計データによると、Kwaiは最近ブラジルのGoogle Playの無料アプリの中で、数日連続でダウンロード数がトップになっている。

Kwaiの海外でのダウンロード数、多い順からインド、ブラジル、ベトナム、ロシア、トルコ、韓国。 出所:白鯨出海

これまで、海外市場開拓は快手の重要な戦略となっている。36Krは以前快手が10億ドル(約1100億円)の資金調達をしていると報道したことがある。快手の関係者によれば、調達した10億ドルの多くは海外市場の開拓と投資に用いる予定だ。

快手は海外市場が会社に大きな成長をもたらすと考えている。中国国内では、ニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」、ショート動画アプリ「Tik Tok(ティックトック)」と「火山(Huoshan)」等の情報発信系サービスは、全体のDAUが7億人を超え、なかでもTik Tokの国内DAUは3億2000万人を超えている。快手も先日、2019年年末までにDAUについて3億人越えを目標にすると発表した。ショート動画アプリの国内での競争が激しさを増し、ユーザーの増加率が鈍化したため、海外市場が各社にとって重要な戦場となる。

海外では、Tik Tokが米国の音楽アプリ「Musical.ly」の買収で、国際化を進めている。快手の海外チームも一連の調整を経て、業績の向上を目指している。快手は現在、ユーザー数の面でも、ビジネス化の面でも、成長の加速が迫られているといえる。

(翻訳:小六)

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