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中国の高級電気自動車(EV)ブランド「HiPhi(高合)」が2月18日の社内会議で、同日から6カ月間の操業停止を発表したことが分かった。中国の経済メディア「界面新聞(Jiemian.com)」が報じた。
3月以降、HiPhiの従業員には上海での最低生活費とされる2000元(約4万2000円)余りしか支給されないという情報も漏れ出ている。2019年に設立されたHiPhiは、中国で最も高額な純電気自動車(BEV)を打ち出すブランドとして知られている。
1月2日には、すでにHiPhiが生産を停止しているという噂がネット上に広がったが、同社は「すべての運営は通常どおりだ」と否定していた。しかし、HiPhiの親会社である「華人運通(Human Horizons)」の上海運営センターの前で、サプライヤー数人が売掛金の支払いを求めて横断幕を掲げる写真がネット上で拡散され、騒ぎが広がっていた。
HiPhiの現在の株主構成は、政府系の投資機関が中心となっている。17~20年の創業期には、江蘇省塩城市などの地方政府が出資した。21~22年の成長期には、中保投資(China Insurance Investment)、深圳市創新投資集団(Shenzhen Capital Group)、青島市人民政府国有資産監督管理委員会などが出資者に加わった。23年以降は、サウジアラビア投資省などの海外資本が参入している。
しかし、HiPhiが打ち出すEVは高額なため、市場規模は一向に拡大しなかった。23年7月に3車種目となる「HiPhi Y」を発表し、販売価格を比較的安い33万9000元〜(約710万円)に引き下げたが、現状を打開するには至らなかった。全国乗用車市場情報連合会(CPCA)によると、HiPhi Yの販売台数は23年11月が573台、12月が439台、24年1月は136台だった。
中国のEV市場はすでに飽和状態を超え、EVメーカーが淘汰の段階に入っている。23年には威馬汽車(WM Motor )や愛馳汽車(Aiways)など、EV企業の破産の報道も相次いだ。激しい競争や価格戦争により、今後、さらに多くの新興勢力が生産停止や経営破たんに陥るのも意外ではないだろう。
*2024年2月21日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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