「喜茶(HEYTEA)」が過去最大規模の店舗をオープン 高級スイーツと庭園建築で女性客を魅了

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「喜茶(HEYTEA)」が過去最大規模の店舗をオープン 高級スイーツと庭園建築で女性客を魅了

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人気ティードリンクスタンド「HEYTEA(喜茶)」が過去最大規模の郊外型独立店舗を深圳市南山区のリゾートエリア「歓楽海岸」にオープンした。店外エリアも合わせれば面積は1000平方メートル近い規模で、ドリンクの他にかき氷、スイーツ、アイスクリーム、カクテルなども提供する。

HEYTEAはさまざまなメニューを提供する総合型店舗を「LAB(ラボ)」と呼んでおり、1年前に成都に初店舗をオープンして以降、積極的に推進してきた業態だ。今回オープンした深圳店は8店目のラボとなる。「光の庭園」をデザインコンセプトとした店舗は、独立したヴィラのようで高級感にあふれており、二階建ての店内には近代的なライティングが駆使されている。一方で店外には中国の伝統的な庭園建築の要素が一部取り入れられ、テーブルと椅子の配置からは枯山水の趣さえ感じられる。空間デザインは中性的だが、顧客の9割を女性が占めると見受けられる。

店舗の1階ではかき氷やスイーツがそれぞれ独立した区画で提供され、関連グッズの販売コーナー、イラストレーターや画家とのコラボ作品の展示コーナーもある。また2階にはレギュラーメニューに載らない創作茶飲料を提供する「茶極客(TEAGEEK)」コーナーがあるほか、テラス席も設置されている。

1階屋外の回廊式庭園

オープンから半月ほど経った現在、1日の平均来客数は約3000人となっている。商品は注文を受けて作られるが、待ち時間はスフレで20~30分、カクテルで10分ほどであり、ケーキやアイスクリームは待ち時間なしで食べられる。注文の品を待つ間、多くの来店客が写真を撮っていた。

ティードリンク業界の革新が製品開発のみにとどまる時期はとうに過ぎている。提供する商品ジャンルの拡充や空間でのイノベーションがなければ、さらなる新鮮味や商品のプレミア感は生まれない。とはいえ、HEYTEAは新たな商品ジャンル開発で苦戦しているのが現実だ。一昨年にパン販売店舗「喜茶熱麦(HEYTEA BAKERY)」を開業したものの、かなり前から参入していた「奈雪の茶(NAYUKI)」と「楽楽茶(LELECHA)」がソフトブレッドを販売し、すでに高い評判を得ているため、形勢を覆すのは容易ではない。

一方でスイーツやアイスクリームでは機先を制している。今年6月に上海にオープンしたラボ店では、奈雪の茶に先立ちスイーツとアイスクリームの提供を開始。ソルテッドエッグ(塩漬け卵)、紫いも、キャラメル、オレオといったインターネット上で話題のテイストを一挙に揃えたほか、看板ティードリンクのフレーバーを再現することでブランドイメージの強化を図っている。ラボで提供されるメニューは複雑で、求められる基準も高いため、スタッフは厳しい研修を受ける。運営マネージャーからパティシエまで、テストに合格しなければ現場に立つことはできない。

タピオカスフレ
ウサギの耳を模したホワイトケーキ

このほか、アルコール類も見逃せないメニューの一つだ。HETYEAのみならず、ドリンク業界の大御所スターバックスも早くから「リザーブ・ロースタリーバー」をオープンしているほか、奈雪の茶も北京と深圳に3店のバーを開業している。業界の枠を超えたアルコールドリンクの提供によって消費シーンを広げ、ナイトライフを楽しむ新たな場を創出したい考えだ。

スペシャルカクテル「春花秋冬」
深圳限定カクテル「1980」(深圳が同年に経済特区に指定されたことにちなんだネーミング)

HEYTEAはこうしたメニュー自体での試みに加え、革新的な店舗デザインを打ち出すことで独自性を確立しようとしている。ブラックとゴールドを基調とした店舗「HEYTEA BLACK」にはラグジュアリーな空気感がただよう。また主に女性客をターゲットとしたピンク色のコンセプトショップ「HEYTEA PINK」は、写真撮影の人気スポットともなっている。

HEYTEAラボの関連グッズコーナー

とはいえ、高級感ある店舗デザインやバラエティに富んだフード・ドリンクメニューと比べ、現在販売中の関連グッズはマグカップ、AirPodsケース、携帯カバー、傘などこれといって特徴のない商品ばかりでやや見劣りがする。今後は消費者の「コレクター魂」をかき立てるような商品の開発を目指し、若者文化に詳しく、HEYTEAの企業イメージとマッチしたデザイナーとコラボしていく計画だ。(翻訳・神部明果)

(記事内の写真はHEYTEA提供および筆者の撮影による)

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