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「スマートコネクテッドカー部品の世界の市場規模は2030年に8000億ドル(約1兆1440億円)に達すると予想され、そのころには中国国産ブランドの(中国)国内市場シェアは約60%に達し、世界市場の販売シェアは20%に達するだろう」
中国大手モビリティ・テクノロジー企業のDesay SV(徳賽西威)の徐建最高経営責任者(CEO)は8月23日、初のメディアデーで述べた。 この2つの条件が満たされれば、中国の自動車メーカーのうち2、3社が世界販売台数のトップ10に入るだろうとの認識を示した。
Desay SVは中国の自動車メーカーに直接納入する一次サプライヤーのTier1(ティアワン)と呼ばれる企業で、このほど発表した24年の上半期の業績報告によると、インテリジェントキャビン(スマートコックピット)事業、インテリジェントドライブ事業、オンラインサービス事業の売上高は、それぞれ前年同期比27.43%、45.05%、66.9%増加した。 中でもインテリジェントキャビン事業は売上高の約68%を占めた。
中国の部品メーカーにとって、中国のスマートコネクテッドカー市場の拡大は、さらに市場開拓の余地が大きくなることを意味する。 徐氏は、Desay SVは市場の変化に対応するため、より多くの種類の製品を売り出すと表明した。
メディアデーで、Desay SVは、乗り物酔い防止ヘッドセット、スマート車載ディスプレイ、運転時の車内の統合ソリューションなど、まだ量産化されていないいくつかの製品を発表した。量産化されていない多くの技術を集めて「スマート・ソリューション2.0」と名付けた。36Krの取材で、来年の上海国際モーターショー(2025年4月25日)で第3世代となる「スマート・ソリューション3.0」を発表し、より多くの新技術を出展することも明らかになった。
Desay SVは相手先ブランドによる生産(OEM)に向けた部品供給に加えて、スマート交通事業にも力を入れている。
19年に立ち上げたスマート交通事業は、広州で既に導入されている。 同事業は、歩行者、車両の色、走行速度などの道路の通行状況を分析し、リアルタイムの車両の通過、交通の流れサイクル、実施目標の推移などのデータを収集できると報告されている。
過去2年間で、Desay SVは海外市場に進出を拡大し、27年までに影響力のあるグローバル市場で、競争できるようになることを目標としている。 現在、Desay SVはインドネシア、日本、欧州連合(EU)市場に注力している。
Desay SVは、海外進出は勢いに乗っていると見ている。11年以降、欧州、北米、東南アジア、日本などの地域で拠点と工場の建設を進めている。
同社は、世界中のさまざまな工場で多様な自動車部品を生産している。例えば、メキシコ工場で画面のディスプレイやスマートドライブの制御装置を製造し、インドネシア工場ではカメラ、USBハブなどを手がけている。
今年の上半期に、Desay SVはドイツのワイマール、フランスのパリ、スペインなどの欧州地域に新しいオフィスを設立して、スマートファクトリーを建設し、現地化のため生産能力を向上させて、欧州と周辺市場のニーズにより迅速に対応することを目指している。
「中国の情報化とスマート化製品は世界をリードしている。(先行する地域での経験をほかの地域での展開に生かす)タイムマシン経営の効果で、技術の実用化と市場化は他の海外の地域よりもはるかに強力だ。中国の製品と製造の利点はより明白だ」とDesay SVの高大鵬会長は指摘した。
※1ドル=143円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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