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激しい競争の渦中にある中国の電気自動車(EV)メーカーには、価格やスマート化を競う以外に販売促進のための手段があまり残されていない。そんな中、レンジエクステンダーEV(REEV)が新たな切り札になりつつある。
これまで純電気自動車(BEV)のみを手がけてきた新興EVメーカー「小鵬汽車(Xpeng Motors)」も、REEVの生産に乗り出した。2024年上半期(1~6月)にはすでに主要部品のサプライヤーを選定し終え、現在は総力を挙げて同社初のREEVの開発に取り組んでいる。量産開始は、2025年下半期(7~12月)となる見込み。
小鵬汽車初のREEVは大型SUV(スポーツ用多目的車)で、社内ではコードネーム「G01」と呼ばれている。既存の純電動SUV「G9」をベースに開発され、販売価格は20万元(約400万円)以上となる見通しで、同社の広州黄埔第2工場で生産されるという。
24年に入ってから、中国EVメーカーのREEV市場参入が続いている。吉利汽車(Geely Automobile)傘下の「極氪(ZEEKR)」や、長安汽車(Changan Automobile)傘下の「阿維塔(Avatr)」などは、すでにREEVの発売を発表。小米集団(シャオミ)傘下の「小米汽車(Xiaomi Auto)」も、REEVタイプのSUV発売を計画していると何度も報じられている。
電池だけを搭載するBEV、そしてエンジンも搭載するプラグインハイブリッド車(PHEV)やREEV。2種類の動力源を搭載した車種を両方展開することが、EVメーカーの常識になろうとしている。
中国EVメーカーのうち、BEV専業にとどまるのは「蔚来汽車(NIO)」だけになるかもしれない。同社は電池交換サービスなどを打ち出し、24年に入ってからも月間販売台数2万台を維持している。今後も電池交換サービスを充実させる方針で、25年末までに中国全土の電池交換ステーションを5000カ所とする計画だという。
*1元=約20円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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