グーグル系のウェイモが無人タクシーサービスを展開 真の「無人化」は実現するか

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無人自動運転車はここ数年で盛んにテスト走行が進められ、いくつかのシーン(鉱区、工業団地、物流、タクシー)で徐々に利用され始めている。一方、安全確保のために補助員の乗車を必要とするという課題もあり、本当の意味で「無人」になっていないのが現状だ。

デジタルガジェットに関するニュースサイト「Engadget」によると、グーグル系自動運転車開発企業「ウェイモ(Waymo)」のCEOはこのほど、ウェイモの「ロボタクシー」サービスが新たな進展をみせ、米アリゾナ州フェニックスで補助員が乗車しない無人タクシーを台数限定で試験的に走らせていることを明らかにした。ただし、当面は乗客を限定して実車サービスを行っている。

ウェイモは1カ月前に乗客へ送ったメールで、熟練した運転手が乗らない車内で助けが必要な場合には、車内の緊急ボタンやアプリを使ってサービス係を呼ぶことができると伝えていた。

自動運転車はこれまで、全ての道路情報を把握することができなかったため、補助員を乗せることで緊急時の状況判断を行い、乗客の安全を確保してきた。

米カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC)によると、今年9月までにウェイモが運んだ乗客は6299人で、自動運転技術研究開発の「AutoX」や「Pony.ai」を上回った。ウェイモの収益化が進まないのは、補助員の存在とロボタクシーの事業化が矛盾するためだ。ロボタクシーは当初、運転手をなくして人件費を抑えることを意図していたが、運転手の人件費に代わって運営担当者の教育や補助員の配置によるコストがかさんでしまった。

米国では他にもヒュンダイが関わるBotRideや、自動車部品大手「アプティブ(Aptiv)」と提携した配車サービス「Lyft」がロボタクシーサービスを手がけている。中国国内ではバイドゥ(百度)が武漢で世界初の自動運転商用ライセンスを取得し、有人テスト走行に加え、実車サービスの事業化も可能となった。

補助員の問題を除けばウェイモは世界の第一人者だ。ウェイモの試行錯誤は、補助員が乗らない真のロボタクシー実現につながるだろう。

だが、世間は安全性に最も関心を寄せている。配車サービスのUberは以前、自動運転車で歩行者の死亡事故を起こして研究開発を一時中止し、自動運転に対する世間の信用を大きく損ねた。

今後どのように無人タクシーの事業化を進め、補助員が乗らない無人運転に対する世間の信用を得るかについて、ウェイモを含む自動運転車開発企業は真剣に検討しなければならない。

(翻訳・神戸三四郎)

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