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中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2025年1月の新車販売(納車)台数を発表した。1月は自動車市場全体が春節(旧正月)前の閑散期に入り、各社とも前月比では販売台数を減らしたが、前年同月比で大きく販売台数を伸ばしたメーカーも目立った。
中でも、小鵬汽車(XPeng Motors)は前年同月比268%増を達成し、3カ月連続の3万台超えで幸先の良いスタートを切った。一方、前月までトップを競った理想汽車(Li Auto)とファーウェイが打ち出すEVブランド「問界(AITO)」がいずれも3万台を割り込むなど、2025年は波乱の幕開けとなった。
以下に2025年1月の販売台数上位7社のデータをまとめた。
なお、これまではAITOを単独で取り上げていたが、今月からAITOを含むファーウェイの自動車技術を採用するEVブランド連合「鴻蒙智行(HIMA)」をランキングの対象とすることとした。
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HIMAはHarmony Intelligent Mobility Allianceの略で、ファーウェイは自動車メーカーにスマートモビリティ技術を提供し、完成車のコンセプトづくりや設計に参画するが、自動車そのものは製造しない。自動車メーカーと共同開発した完成車は各メーカーが製造し、ファーウェイの販売チャネルを通じて販売している。
1位:鴻蒙智行
鴻蒙智行(HIMA)の1月の販売台数は、前年同期比4%増の3万4987台となった。
中でも、賽力斯集団(SERES)と共同運営するEVブランド「問界(AITO)」は2万1836台、単独では前月の2位から順位を一つ落として3位となった。また、奇瑞汽車(Chery Automobile)と共同で打ち出す「智界R7」と「新智界S7」は計1088台、北京汽車集団(BAIC Group)と手がける「享界S9」は643台だった。
2位:小鵬汽車
小鵬汽車(XPeng Motors)の1月の販売台数は、前年同期比268%増の3万350台だった。低価格シリーズ「MONA」初の車種「 M03」、そして世界初のAI搭載車をうたう「P7+」が爆発的人気を呼び、3カ月連続の3万台超えに貢献した。
3位:理想汽車
理想汽車(Li Auto)の1月の販売台数は、前年同期比4%減の2万9927台と3万台を割り込み、僅差で小鵬汽車の後塵を拝する結果となった。とはいえ、レンジエクステンダーEV「L6」の人気は根強く、レンジエクステンダーEV市場では7カ月連続で販売台数トップの座を維持している。同社は2025年もレンジエクステンダーEVとピュアEVの新型車を続々発表し、販売増を狙う。
4位:零跑汽車
零跑汽車(Leap Motor)の1月の販売台数は、前年同期比105%増の2万5170台だった。同社は販促キャンペーンとして、人気の中型車「Cシリーズ」を2月28日まで割引価格で提供しているため、2月はさらなる販売増が期待される。
5位:小米汽車
スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)が手がける「小米汽車(Xiaomi Auto)」は、詳細な販売台数を発表していないが、1月の販売台数も2万台余りと4カ月連続の2万台超えを果たした。
2月末には爆発的人気を呼んだ「SU7 」の上位モデル「SU7 Ultra」の納車が始まる。また、6〜7月には新型SUV「YU7」の発売も控えている。2025年も小米汽車の快進撃から目が離せない。
6位:NIO
蔚来汽車(NIO)の1月の販売台数は、前年同期比38%増の1万3863台となった。内訳は、NIOブランドが7951台、価格を抑えたサブブランド「楽道(ONVO)」が5921台だった。4月に発売されるサードブランド「蛍火虫(Firefly)」の第1弾モデルの売れ行きに期待が集まる。
7位:ZEEKR
高級EVブランド「極氪(ZEEKR)」の1月の販売台数は、前年同期比4.8%減の1万1942台だった。この落ち込みも、今後発売される新型車の売れ行き次第で補える可能性がある。
中国EV市場が拡大する中で、消えていったブランドもある。2025年が幕を開け、新興EVメーカー同士の新たな戦いが始まった。どのメーカーが勝ち残っていくのかに注目が集まる。
(36Kr Japan編集部)
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