中国「NEV産業都市」競争力ランキング、深圳市が首位 2024年生産台数は293万台に

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中国経済信息社はこのほど、「2024年新エネルギー車(NEV)産業都市競争力トップ50」ランキングを発表した。産業規模や優良企業、イノベーション能力、資金調達能力、産業がもたらす効果・利益、成長力の六つの面から、60以上の指標に基づき新エネ車産業チェーンの各分野を総合的に評価した結果、広東省深圳市が産業総合力指数で93.32のスコアを獲得し、中国新エネ車産業で「最強」の都市に輝いた。

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2~10位は上海(91.83)、北京(90.51)、江蘇省蘇州(89.81)、浙江省杭州(88.24)、広東省広州(86.54)、広東省東莞(86.38)、重慶(86.33)、江蘇省南京(86.23)、江蘇省無錫(86.06)となった。

深圳、上海、北京が3強を形成した。深圳は「優良企業」指標が99.00でトップに立ち、2位以下を大きく引き離した。上海は「産業規模」が98.95、「資金調達能力」が92.01となり、金融資本と産業クラスターのダブルの優位性を示した。北京は数多くのトップ大学や技術系企業からなるイノベーションの生態系を備える点が評価され、「イノベーション能力」指標が90.87の高スコアとなった。

上位50都市を地域別にみると、新エネ車産業の発展で中核を担うのは華東地域で、上海、蘇州、浙江省杭州、南京、無錫、浙江省寧波、山東省青島、安徽省合肥、福建省アモイ、山東省濰坊、江蘇省常州、山東省済南、浙江省台州、江蘇省徐州、安徽省蕪湖、福建省寧徳、浙江省嘉興、浙江省温州、江蘇省南通、浙江省湖州、浙江省紹興、浙江省金華、山東省煙台、福建省福州、江蘇省揚州、江蘇省塩城、山東省淄博ら27都市がランク入りした。

華南地域の代表的な都市は深圳や広州、東莞など8都市で、強大な産業集積効果を示した。華北地域は北京や天津など3都市により、イノベーションと資源面での優位性を維持した。西南地域の重慶と四川省成都、華中地域の湖南省長沙、湖北省武漢、東北地域の吉林省長春、遼寧省大連の各都市はそれぞれが域内の産業のベンチマークとなった。西北地域では陝西省西安が他をリードした。

新エネ車産業で「最強」の都市に輝いた深圳は「優良企業」(99.00)、「イノベーション能力」(95.10)、「資金調達能力」(95.83)の3指標で全国首位となった。24年の深圳の新エネ車生産台数は293万5300台だった。同市には新エネ車の整った産業チェーンが形成されており、市内のインテリジェントコネクテッドビークル(ICV)・新エネ車産業チェーンを構成する企業の数は24年末時点で2700社を超えた。電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は完成車製造で世界を独走しているほか、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)のスマートカーソリューションBU(ビジネスユニット)は強力なスマートソリューションにより、多くの自動車メーカーに力をもたらしている。

上海は「産業規模」指標で首位に立ったが、総合力では深圳に追い越された。蘇州の「産業規模」のスコアは92.67と非常に高い方ではなかったが、「優良企業」が98.26、「イノベーション能力」が90.31となり、バランスのとれた発展の手本となった。

「資金調達能力」では深圳が95.83、北京が94.25、杭州が93.18でトップグループを形成した。投資先はスマート運転や800ボルトの高電圧による超急速充電などの最先端分野に集中している。

中国経済信息社の業界洞察システムのデータによると、中国新エネ車産業の特許出願件数は19年以降増え続けている。24年は12万5789件となり、うち発明特許は71.8%、実用新案は28.2%を占めた。

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新エネ車産業の資金調達額は20年と22年に高水準を記録した。件数は年を追って増加し、24年にピークを迎えた。資金調達額で首位に立ったのは自動車メーカーの蔚来控股(NIO)で133億元。2位は阿維塔科技(重慶)、3位は智己汽車科技だった。【新華社上海】

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