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米EVメーカー「テスラ」は主力車「モデル3」の中国生産開始を間近に控え、より多くの提携パートナーを探している。
11月6日、ブルームバーグが引用した情報筋の話では、テスラはすでに中国のリチウムイオン電池大手「CATL(寧徳時代新能源科技)」と基本合意しており、早ければ来年から同社のバッテリーを採用するとのこと。また、テスラCEOのマスク氏は8月末に上海に赴き、CATLの董事長である曾毓群氏と約40分にわたって会談している。両社は2020年半ば頃には最終合意書を締結する見通しだという。
自動車専門メディア「未来汽車日報(auto-time)」がこの件についてテスラに取材したが
はっきりとした回答は得られず、CATL側は「ノーコメント」とのことだった。
長年にわたってテスラにバッテリーを供給していたのはパナソニックだ。2010年から同社はテスラにバッテリーを供給し、現在に至るまでテスラにとっては最大のバッテリーサプライヤーだ。しかし昨年から両社の関係には暗雲がたちこめている。
昨年11月、パナソニックはテスラがモデル3の生産スピードを早めたことで、多方面にわたってコストがかさみ、同社のバッテリー事業が2期連続で赤字になったと公表。今年4月にはマスク氏もパナソニックの生産効率がモデル3の生産スピードに影響を及ぼしていると非難するツイートをしている。
テスラとパナソニックの関係が日増しに悪化しているため、マスク氏はバッテリーを自社生産することも考えたようだ。2月、テスラは米バッテリーメーカー「マックスウェル・テクノロジーズ(Maxwell Technologies)」を買収。10月にはカナダの車載電池製造「Hibar Systems」を買収。これら一連の動きはテスラがバッテリーを自社生産する準備と見られている。
中国市場では、テスラはすでに韓国の「LG化学(LG Chem)」をバッテリーサプライヤーに選んでいる。LG化学関係者が未来汽車日報に明かしたところによると、すでにテスラから10億個ものバッテリーの発注を受けたという。
ブルームバーグのアナリストは、テスラがCATLとの提携を選択すればパナソニックには大きな打撃になると見ている。自動車業界アナリストの劉馥亮氏は、バッテリーサプライヤーを増やすことはテスラにとって有利になるだろうと述べている。サプライヤー間の競争を通して、バッテリー調達のコストを削減することができるからだ。
(翻訳・山口幸子)
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