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中国の人気ティードリンクブランド「奈雪」が再びブランド名を刷新した。従来の中国語名の「奈雪的茶」を「奈雪」に縮め、英語名も「NAIXUE」から、より海外市場で受け入れられやすいように「Naìsnow」へと変更した。これは、以前に実施した「脱日本化」に続く、グローバル市場を意識した次のステージのブランド戦略となる。
奈雪は当初「奈雪の茶(NAYUKI)」というひらがなを含んだブランド名とロゴを採用した。日本的なイメージと高級感を演出し、日系ブランドへの憧れが強い中国の消費者の心をつかんだ。ただ、近年は中国人の愛国心から伝統的な要素を盛り込む「国潮」ブームと、国産ブランドを応援する動きが広がり、日本風のブランドイメージが逆に敬遠されるとの懸念が強まった。
これを受けて、奈雪は2020年前後に日本語の要素を段階的になくし、ひらがなの「の」を削除し、「奈雪的茶」に変更した。中国茶の文化を強調して、国内市場で受け入れられやすいようにブランドイメージを作り替えた。
「NAIXUE」から「Naìsnow」へ──国際化とZ世代へのアプローチ
奈雪はすでにシンガポールやタイなど東南アジア市場への進出を進めており、米国初となる店舗もニューヨークの中華街で知られるフラッシングで近くオープンする予定だ。
今回のブランド刷新で、新たに採用された「Naìsnow」は、中国語のピンインを使った「奈(Nai)」と、英語の「snow(雪)」を組み合わせている。海外で発音しやすく、親しみやすさを重視したブランド名に変えて、グローバル市場での認知向上と若年層への浸透を狙っているとみられる。
ブランド名の変更は、商品戦略にも変化を引き起こしている。同社は最近、「入れたてのお茶」と「柔らかい欧州風のパン」の2種類の商品を柱とする戦略から、見た目、健康志向、文化的なストーリーを重視する新たな中国のライフスタイルを提案するブランドへと生まれ変わろうとしている。
奈雪が今回のブランド名の再刷新により、「脱日本化」から「グローバル化」へとかじを切ったのは明らかだ。海外展開とZ世代など若年層の取り込みを狙った統一的な戦略が貫かれている。
(36Kr Japan編集部)
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