通信大手3社の5G料金プランが明らかに 月額9000円超でも速度制限か

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5Gスマホが各社から出そろったが、料金プランはどうだろうか。

中国メディア「毎日経済新聞(National Business Daily)」の先月29日の報道によると、中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国電信(チャイナテレコム)の通信大手3社による5Gプランの最安値は128元(約2000円)/月とのこと。以前にも、中国移動の関係者が5Gプランの最高額は599元(約9300円)/月と漏らしたことがある。各社とも通信速度による価格設定は今回が初めて。

中国移動の通信速度は「基礎(ベーシック / 最高300Mbps)」、「優享(プレミアム / 最高500Mbps)」、「極速(ハイスピード / 最高1Gbps)」の3段階に分けられている。

中国移動公式サイトより

同社の5Gの料金プランは、通信速度によって「優享 / 128元(約2000円)、198元(約3000円)」と「極速 / 298元(約4600円)、398元(約6200円)、598元(約9300円)」の2タイプに分けられる。最もリーズナブルな128元(約2000円)プランでもデータ通信量30GBと音声通話200分が含まれ、最高額の598元(約9300円)プランになるとデータ通信量300GBと音声通話3000分が含まれる。超過分は1GBごとに3元(約46円)が加算される。

中国電信の場合、4Gプランと大きな差はない。料金は5段階で129元(約2000円)から299元(約4600円)だ。129元(約2000円)プランはデータ通信量30GBと音声通話500分が含まれ、299元(約4600円)プランになるとデータ通信速度が最大1Gbpsとなり、データ通信量100GBと音声通話1500分が含まれる。

中国聯通の5Gプランは129元(約2000円)と599元(約9300円)の2種類だ。129元プランにはデータ通信量30GBと音声通話500分が含まれ、599元プランになるとデータ通信量300GBと音声通話3000分が含まれる。

利用年数に応じて、中国移動は2割引とし、5年以上利用の場合3割引となっている。中国電信と中国聯通は3年以上の利用で3割引が適用される。

5G料金は4Gと比べてかなり割高なので、ネットでは「iPhoneが5G対応しないのはユーザーの利用料金を節約してくれるため」といったジョークも見られる。しかし世界的に見ると、中国の5Gプランが最も安い。

世界で初めて5G商用サービスを開始した韓国では、データ通信量8GB付で5万5000ウォン(約5200円)からだ。米国通信最大手「ベライゾン(Verizon)」は速度制限はあるもののデータ通信量無制限で85ドル(約9200円)から。英国通信最大手「EE(Everything Everywhere)」は54ポンド(約7600円)から。豪州の通信会社「Optus」はデータ通信量無制限で月額70ドル(約7600円)からである。

今月1日からの5G商用サービス開始に先立ち、先月31日、北京で開催された「2019中国国際信息通信展覧会(PT EXPO CHINA)」において、中国工業情報化部と前出の通信大手3社はセレモニーを行った。

間もなく訪れる5G時代に向けて、通信大手3社が抱えるネットワーク整備のストレスは大きい。

今年上半期の決算報告で、中国移動は5G設備投資に2019年は240億元(約3700億円)を計上する見込みとしている。中国聯通と中国電信は5Gネットワーク構築で協力すると宣言した。年初の決算発表会において中国聯通は5Gへの投資は慎重に行うとし、2019年は60億~80億元(約930~1240億円)の見込み。中国電信は90億元(約1400億円)を2019年の5G予算に計上している。

最新情報では、現時点で北京にある5G基地局1万3014カ所のうち1万829カ所が開通しているという。中国工業情報化部副部長は、先月中国政府が浙江省烏鎮で開催した「世界インターネット大会」の席上で、北京、上海、広州、杭州などではすでに5Gネットワークができており、年末までにさらに5万以上の基地局を建設、カバー範囲を50都市以上に拡大し、全国で13万を超える5G基地局を稼働させる予定だと述べた。
(翻訳・山口幸子)

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