ドローンの自動航行システムを手がける「草苺創新」、API機能を備えたプラットフォームを目指す

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ドローンの自動航行システムを手がける「草苺創新」、API機能を備えたプラットフォームを目指す

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ドローンは農作物の巡回監視、パイプライン検査、セキュリティ、スマートシティ、物流など多くのシーンで活用されている。中国工業情報化部(工信部)の報告書では、2025年までに、民間ドローン産業は年平均成長率25%以上で急速に発展し、1800億元(約2兆7000億円)の市場規模に達するとの見通しを示している。ドローン活用の規模拡大に伴い、ドローンの自動航行とスマート管理サービスが新たな市場として誕生している。

ドローンの自動航行システムを手がける「草苺創新技術(Strawberry Innovation Technology)」は、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた自動化ソリューションを提供している。主な製品は3つある。

1つ目は、さまざまな業界のニーズに合わせた自社開発のドローンおよびドローンの自動充電またはバッテリー交換、自動離着陸、撮影および自動格納を行うドローンポート。

2つ目は、視覚化されたユーザーインターフェイスを介したドローンの管理、スケジューリング、リアルタイム監視のためのクラウドプラットフォーム。

3つ目は、観測データを自動的にダウンロードし、AIによる処理後にレポートの自動作成と送信を自動的に行うデータ処理システム。

ドローンポートのワークフロー(草苺創新より)

11月13日に中国の深圳で開催された「中国国際ハイテク成果交易会(CHTF2019)」で、草苺創新はドローン最大手DJI(大疆創新科技)のドローン「Royal Mavic」シリーズと「Elf Phantom」シリーズ向けに新しい小型ドローンポート製品をリリースした。ドローン向け商用クラウドサービス「DroneDeploy」のレポートによると、DJI製の産業用ドローンの90%以上が両シリーズだという。しかし、対応する小型ドローンポートの開発が追いついていないため、今回リリースされた新製品はこの市場をターゲットとしている。

草苺創新のドローンポートはコンピュータビジョンでの強みを活かし、ドローンの着陸精度を最適化。風速約10メートルの状況でも誤差10cm未満の位置に着陸する。同社の共同創業者・鄭晨睿氏によると、高精度な離着陸が実現したことにより、ドローンポートが小型化され、製造コストも低く抑えられるようになったという。

クラウド上での協調制御・管理システムに関しては、リアルタイムデータ伝送に4Gネットワ​​ークを使用し、映像配信プロトコルを改善・強化したことにより、遅延0.2秒以内を実現した。さらに、PC、携帯電話、タブレットなどで制御が可能だ。ハードウェアおよびソフトウェアシステムはOTAによって随時更新され、顧客にとっての機器の価値が高まり、メンテナンスコストを削減できる。

データ処理に関しては、AIによる異常検知を分析・報告する独自のレポート作成機能、3Dパノラマ画像の自動合成機能に加えて、データ専門企業との連携サービスも提供している。

「我々はDJIや他オープンソースのドローンとも互換性のあるミドルウエアシステムを構築し、無人車両、無人ボート、水中ロボットにも対応可能で、協調制御を実現したことで一部研究機関に導入された実績がある。同時に、データ企業提供のサービスに接続するための豊富なAPIインターフェイスを装備している」と鄭氏が語る。ドローンハードウェア産業の発展状況は、ドローン自動航行システムや群制御の開発と構築にとって非常に重要である。草苺創新がこのタイミングでインフラ的存在のミドルウエアシステムをリリースすることは、時期的に適切だと考えられる。

早くも2011年、米「Airware」社は、特定のルートに従ってデータを収集できるドローン自動運転システムを確立したが、当時はハードウェア側が技術面でデータ処理の要件を満たすほど進んでいなかった。その後Airwareは営業停止に追い込まれた。

2014年に設立されたイスラエルの新興企業「Airobotics」の製品は、主に鉱業現場や工場で活用されており、データ処理サービスも提供している。Airoboticsとは異なり、草苺創新はカスタマイズされたドローンポートではなく、ドローン自動化のための基盤プラットフォームの構築を目指しており、ハードウェアとしてはより標準化されたものだ。顧客企業のシステムへの接続を容易にする豊富なAPIインターフェースを有し、クラスター管理に重点を置いた小型で安価なドローンポートを実現したほか、専門企業と連携したデータ処理ができるというメリットがある。

草苺創新の製品で生成された画像(草苺創新より)

現在、草苺創新の顧客には「中国南方電網(China Southern Power Grid)と「中国交通建設集団(China Communications Construction Group)」があり、主な用途は送電塔や建設現場の巡回点検だ。

草苺創新の初期パートナーはシリアルアントレプレナー。技術・製品責任者は米フォーチュン誌による世界企業番付500社にエントリーする企業5年の就業経験があり、営業チームのトップはDJI出身でドローンの業界標準制定に携わってきた。

2017年に設立された草苺創新は現在、製品の研究開発や国内での実証実験、海外市場の開拓などのために、エンジェルラウンドでの資金調達を実施している。
(翻訳・桃紅柳緑)

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