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Q&Aサイト大手の「知乎(Zhihu)」が商業化で苦戦している。
同社からリリースされているスマホアプリ「CHAO」が11月5日、男性向けのソーシャルECサイトからホビーコミュニティに生まれ変わった。APP Storeの紹介文によると、新しい「CHAO」は男性も女性も楽しめるホビーコミュニティとのこと。
同アプリではNARUTO、ガンダム、アイアンマンなどの記事、プラモデルやフィギュアの組み立て、塗装、着せ替えに関するあらゆるコンテンツを掲載する。アプリのデザインはシンプルで、画面の底部に5つのナビゲーションボタンがあるが、機能はコンテンツの発信と閲覧くらいで、細かいカテゴリ分けなどは特にない。注目に値するのは「発見」と「フォロー」のページにある「毎日情報」という項目だ。ここではトレンドの商品が紹介されていて、そこにあるカートアイコンをクリックするとタオバオの該当商品ページへジャンプし、商品を購入できる。
CHAOはこれまでニッチなマーケットをターゲットにしてきたが、今回はターゲットを人気のあるマーケットに設定した。今年のトレンドは、スニーカー投資ブームと箱入りガチャ(カプセルトイ)「盲盒」に代表されるホビーマーケットであり、CHAOはこの流行に乗って人気上昇を狙う。
「天猫(Tmall)」データによると、過去1年間にホビー商品を購入した約1200万人のうち約60%が、18~35歳のホワイトカラー層だったという。幼い頃に三国志や水滸伝、あるいは少女アニメのトレカ(トレーディングカード)やシールを集めたかつての「子供たち」が大人になり、ウルトラマンのカプセルトイや「POP MART(中国発フィギュアブランド)」の箱入りガチャを好んで購入するようになったのだ。
CHAOは今回ターゲットをより明確にし、「ホビー」をソーシャルカレンシー(それに関する話題を発信することに意味がある存在)として打ち出して、愛好家の若者を集めようとしている。
わずか8カ月前の今年2月、36Krは知乎が男性向けソーシャルECアプリを内部テストしているという情報を得た。当時のアプリの紹介文には「男性ユーザー向けに良い商品をシェアし、流行商品の使用レビューを提供する」と書かれていた。
ソーシャルECサイト全般では、「小紅書(RED)」が比較的成功している。男性向けソーシャルECサイトに限定するとCHAOには多少の知名度があったが、そもそも競合アプリがほとんどなく、CHAOは最初から競争の少ないニッチなマーケットを選んだと言える。しかし、他社が成功できなかった原因をCHAOもやはり克服できなかった。
知乎は今年、収益化に向け多くのチャレンジを行っている。今年初めには「ビリビリ動画(bilibili)」、「愛奇芸(iQiyi)」を模した有料の会員限定サービス「塩選会員」をリリースした。「京東」などのECサイトと提携して、ECサイトへの商品ガイド機能「好物推薦」もリリースしている。さらに、MCN(マルチチャンネルネットワーク)を募集してライブキャストを開始し、知乎とMCNの互いの収益化を目指している。最近ではデジタル機器や化粧品などをランキング形式で紹介する「小藍星推薦」をアップデートし、より明確に収益化を進めてきた。しかし、知乎がどれほど収益をあげられるか、今はまだ分からない。
(翻訳・普洱)
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