歯科医師が多拠点での運営を支援する「多点雲」、数億円を調達

36Kr Japan | 中国No.1スタートアップメディア日本版

中国最大のタートアップメディア、36Krの日本版です。先端企業の技術開発、業務提携、ファイナンス状況など中国の「今」を現地から届けるとともに、日本人向けの解説などのオリジナル記事を発信します。36Kr日本版を見れば、中国が分かります。

スタートアップ注目記事

歯科医師の多拠点での診療を支援する「多点雲」、数億円を調達

メールアドレスを登録して中国最新情報入手

続きを読む

歯科医師の多拠点での診療支援プラットフォーム「多点雲(Duodianyun)」を運営する「北京灏雲科技(BriteCloud)」が、シリーズAで「宝石花医療(Gem Flower Healthcare)」グループから数千万元(数億円)規模の資金を調達した。調達した資金は、ハードウェア、ソフトウェアのアップデートやサービスの向上およびビジネス拡大に充てられるという。

近年、中国の口腔ケア市場は深刻な医師不足に直面している。人口14億人に対し、歯科医師(開業資格のない医師アシスタントは含まない)の数はわずか20万人であり、約7000人に1人(国際基準は2000人に1人)という少なさである。さらに、優秀な医師の大部分は公立病院に所属しており、民間の医療機関では医師が足りず、医療設備稼働率の低さが目立つ。

歯科の患者は1人の医師に繰り返し受診することが多く、他の診療科と比べ歯科医師は患者に対する影響力が大きいという特徴がある。また、1人の歯科医師に多数の患者が集中しやすいため、多くの医師は独立開業を志向する。しかし、歯科クリニックは開業資金が高額である上、経営を続けるために人材確保や財務処理、備品管理等も行う必要があり、一般的に純利益率が20%を超えるのは難しいとされる。

多点雲はこの市場に着目し、歯科医師の多拠点での診療や歯科クリニックの運営管理を支援するプラットフォームを設立した。

多点雲のサービスは、医師が提携先の民間歯科医療機関の空きスペースや設備をオンライン予約して診療に活用するという仕組みだ。多点雲のスタッフが予約に応じて事前に必要な設備や機器、備品を用意するため、医師がスムーズに診療を行うことができる。さらに患者のマネジメントをはじめ、財務・税務手続き等総合的サービスも提供される。現在、診療は口腔疾患全般に対応しているが、売り上げの約80%を占める診療項目は、矯正歯科、インプラント、審美歯科だという。

多点雲のビジネスモデルは、米国のDSO(Dental Service Organization)モデルを参考に、中国の口腔ケア市場の現状を考慮し改良を加えたものである。医師や提携先の医療機関に対し前期費用の事前立て替え等は一切行わず、純利益を一定の割合で三者で分配し、アセットライト化に取り組んでいる。

現時点で登録医師は1000人、実際にプラットホームを通じて診療を行った医師は500人で、累計患者数は4万人、提携クリニックは20あまりにのぼる。

どのように優秀な医師を確保するかという質問について、創業者兼CEOの劉偉氏は「歯科医のコミュニティは狭く、上下関係が明確で、名医は大きな影響力を持つ。そのため、まずは三級甲等病院(中国の病院分類で最高レベル)の医師を集めた。医師らは当社の良質なサービスに満足している」と語った。

今のところ多点雲のサービスが利用できるのは北京地区に限られるが、今後1~2年で中国全土の主要都市(1級・2級都市)に広げていく予定だという。

劉偉CEOは中国人民大学を卒業後、口腔医療で10年以上の経験を積んでおり、口腔ケア分野におけるシリアルアントレプレナーである。共同創業者の彭瑶氏は清華大学出身で、運営、財務、資金調達等業務に携わり、テクノロジー、メディア、通信(TMT)および医療分野で7年間の投資経験を持つ。
(翻訳・桃紅柳緑)

メールアドレスを登録して中国最新情報入手

関連キーワード

メールアドレスを登録して中国最新情報入手