訪日観光客の次のトレンドはスキー? ウィンタースポーツで盛り上がる日本旅行市場(CJTC2019 )

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一般社団法人日中ツーリズムビジネス協会は、2019年12月3日、株式会社JTBと共同で「日中ツーリズムサミット2019」を開催した。 

第2回目となる同サミットでは「Travel Technology&Local Tourism」をテーマに、Trip.com Group、テンセント、バイドゥ、DiDiモビリティジャパン、美団点評(Meituan Dianping)などの業界最先端で活躍する企業の経営者や各領域のスペシャリストを招き、中国マーケットのトレンドについてのディスカッションのほか、中国の最新テクノロジーを持つ企業12社との商談スペースや、日本地方観光PRブースコーナーも設けた。

日本政府観光局(JNTO)のデータによると、2018年訪日観光客3119万人の内、中国(香港・台湾除く)からの観光客人数は838万に上り、全市場で初の800万人突破を果たした。また、2019年10月までの統計でも、中国からの観光客数はすでに800万人を超え、2019年の通年人数は去年を上回る見込みだ。

観光立国という国策のもと、日本の旅行市場には大きなチャンスと課題が潜んでいる。今後の旅行動向として、株式会社JTBの執行役員兼訪日インバウンドビジネス担当者の坪井泰博氏は、「ウィンタースポーツ」というキーワードを挙げた。

実際、ここ数年、北海道のニセコを始め、長野・新潟・群馬といった人気のスキー場では、外国人観光客が一気に増えている。「HAKUBA VALLEY 索道事業者プロモーションボード」のデータによると、2018~2019年のウィンターシーズンにおける同社スキー場の来場外国人数は、過去最高の37万人(前年比約11%増、対過去6年平均比25%増)となった。また、来場国においては、引き続きオセアニアが約半数を占め、次いでアジア、欧州、北米となっている。

同サミットの共催者である株式会社JTBの執行役員、坪井泰博氏

日本にあるスキー・スノーボード場の数は全部で305カ所もあり、アメリカに次ぐ世界2位とのことだ。「中国人観光客は今までのモノを爆買する時代から、コトを体験する時代にシフトしてきて、日本のグルメ、温泉、アートなどに目を向けるようになった。実はアメリカやスイスなどのスキー大国も、中国人観光客のインバウンド施策を積極的に行っている。それに対抗するには、日本はぜひ自身の優位性(中国との距離の近さ、パウダー雪の質の良さ)を発揮していくべきだ」と述べた。

「ウィンタースポーツ」をアピールする地方の観光ブース

中国のOTAとしては最大手であるTrip.com(携程)の王韋副総裁は、「中国では海外旅行に行く人数が年々伸びている。特に日本市場への関心が強い訪日観光客に対して、世界最大級のオンライントラベルプラットフォームの強みを生かし、旅前・旅中・旅後のトータルサポートをしていく」と述べた。

一方、中国へ旅行に来る、中国にとってのインバウンド分野においては、日本や欧米などの先進国と比べ、中国はまだ成長の余地が大きいと王氏は言及した。現在の良好な中日関係を追い風にして、ぜひ日本の方にも中国へ来て、中国の魅力を味わっていただけるように尽力していきたいとの意思も表明した。

中国のOTAとしては最大手であるTrip.com(携程)の王韋副総裁

市場の課題という点について、同氏は訪日観光客の約8割は東南アジアに集中していること。また、半分以上の観光客は東京・大阪・京都の3都市に偏っていることを指摘した。それを改善するには、もっと欧米の観光客にむけてPRすることと、地方における旅行振興の重要性を強調した。

さらに、王氏も「スポーツリズム」が今後の中日旅行市場の大きなトレンドの一つだと認識している。そこで、同社は同日、JTBと訪日旅行者拡大に向けたウィンタースポーツでの協業関係を発表し、関連商品の開発、販売を共同で行うことに合意した。

観光産業は「明日の日本を支える」ものとして位置づけられ、日本政府は2030年には訪日観光客を6000万人に増やす目標を掲げている。今後も伸びることが期待されるインバウンド市場でいかに顧客に良い「体験」を提供できるかが、今後のビジネスの成功の鍵となるだろう。

(作者・Ai)

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