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ファーウェイ(華為技術)がボリュームゾーンを狙った5Gスマホ「nova 6 5G」がリリースされた。nova 6 5Gの最低価格は3799元(約5万9000円)で、同ブランドの5Gスマホとしては初の3000元台(約4万6000円)の機種となる。5Gスマホではvivoの「iQOO Pro 5G」が3798元(約5万9000円)から、シャオミ(小米科技)の「Mi 9 Pro 5G」が3699元(約5万7000円)からとなっており、nova 6 5Gはそれらと同じ価格帯になる。
novaシリーズはファーウェイの最も重要なミドルレンジ機種で、ユーザーが累計1億2500万人に上る。これとhonor(栄耀)の「V30」を合わせた2機種が、ファーウェイが販売台数を狙う5Gスマホとなっている。2機種のリリースは、ファーウェイユーザーによる5Gスマホへの買い替え需要を喚起すると考えられる。
5Gの料金プランが高いというユーザーの懸念を減らすため、nova 6 5Gでは5Gデータ通信+4G通話対応のデュアルSIMが搭載された。
nova 6 5GとhonorのV30には共通点が多い。いずれも5Gデュアルモードに対応し、ディスプレイの大きさやプロセッサーのタイプも同じで、自撮りを大きな特長とし、若年ユーザーをターゲットに見据えている。異なる点は、nova 6シリーズには4Gモデルが残っていることだ。
デザインをみると、nova 6 5Gは6.57インチの全面ディスプレイを採用し、側面に指紋認証センサーが取り付けられた。カラーはプロバンス(ピンク)、ブルー、ブラック、レッドの4種類を展開。プロセッサーはKirin 990が搭載され、40W超急速充電が可能で、バッテリーは4Gモデルが4100mAh、5Gモデルが4200mAhとなっている。
honorと同様、nova 6 5Gも自撮りに力を入れた。フロントのデュアルカメラのうちメインレンズは3200万画素、もう一つは105度の超広角レンズで、ユーザーが他の人と一緒に自撮りをしやすく、より多くの人がレンズに収まるような設計となっている。また4K高画質動画の撮影も可能だ。カメラ性能評価を行う「DXOMARK」によると、nova 6 5Gの自撮りに関する総合評価は100点で、現在トップとなっている。リア側のトリプルカメラはメインレンズが4000万画素で、30倍ズームの手ぶれ補正と動画のEIS(電子手ぶれ補正)機能がある。
また、スマホからPCへ素早くデータを転送する「Share OneHop」やテレビ電話中の背景を変更できる「AR時空変換」などの機能もある。
Share OneHopはファーウェイの各種端末に標準搭載されている。nova 6 5Gでは、スマホで再生中の楽曲をファーウェイが先日リリースしたスマートスピーカーSound Xでの再生に切り替えたり、スマホの写真をファーウェイウォッチに転送し、文字盤の背景を変えたりすることも可能だ。
ファーウェイはnova 6 5Gに加え、「nova 6 SE」もリリースした。SEモデルはnova 6に比べディスプレイが6.4インチと小さく、Kirin 810のプロセッサーを搭載した。一方、背面に設置されたクアッドカメラのメインレンズは4800万画素で、バッテリーも4200mAhと容量が大きい。
3000元台の5Gスマホがさらに増えており、中国の5Gスマホはこの価格帯が下限となりつつある。現時点では、honorのV30とレノボ(聯想)の「Z6 Pro」5G版が価格3299元(約5万1000円)からと中国最安値の5Gスマホとなっている。だが間もなくリリースされるシャオミ傘下のRedmiの「K30」シリーズは、この価格帯をさらに下回る可能性がある。
価格面のハードルが下がると共にボリュームゾーンモデルが増えており、中国での5Gスマホへの買い替えブームを後押しする見通しだ。
(翻訳・神戸三四郎)
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