JTB、独自の知見とノウハウで訪日観光客を「おもてなし」 (CJTC2019)

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JTB、独自の知見とノウハウで訪日観光客を「おもてなし」 (CJTC2019)

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日本が国として「2030年に6000万人」という目標を掲げる訪日外国人旅行者数を達成する大きなカギはやはり中国マーケットだ。日本最大の旅行会社はいかにして中国人旅行者と日本を結びつけるのか。日中ツーリズムサミット2019で講演を行った株式会社JTB執行役員、坪井泰博氏に話を伺った。

日本の魅力と、中国人旅行者のニーズを徹底把握

JTBの強みは日本の魅力と中国マーケットの需要をリアルタイムで把握し、繋げることができることだ。JTBは日本中に支店があるだけでなく、各自治体や中央省庁や主要な観光関連事業社に数多くの出向者がおり、出向先の関係者と協業することで各地域の魅力を発見することができる。また中国マーケットのニーズに関しては、中国最大の旅行会社Trip.com グループ(携程集団)との連携はもちろん、自社でも中国の主要都市に置いた拠点のネットワークを生かして、富裕層や家族連れなどが「今求めているもの」を見出すことができる。中国富裕層の健康志向からくるスポーツ分野、中でも北京冬季オリンピックを控えて盛り上がりを見せるウィンタースポーツ等、世の中のトレンドを掴んでいる。最近は中国でもマラソンが人気だが、さらに、「せっかく走るなら日本で走りたい」というニーズを丁寧に掘り起こし、100人枠で募集をした横浜マラソンの企画商品は、あっという間に完売となった。

JTB執行役員の坪井泰博氏が講演をしている様子

圧倒的な情報量で、将来への布石をうつ

JTBは、自社だけで外国人旅行者を攻略しようとは考えていない。同社が2018年にリリースした「Japan Trip Navigator」は、マイクロソフト、ナビタイムジャパンなど高い技術力を持つ企業と共同開発し、外国人観光客にさらなる快適な旅を提供するスマートフォン用アプリだ。JTBの強みは、旅行者のニーズを徹底把握するだけでなく、旅行情報誌「るるぶ」に掲載しているような日本国内観光地の圧倒的な情報量にある。「世の中のアプリとは一線を画す出来栄えだ」と坪井氏が話すように、このアプリにはこれまで扱ってきた各地域の魅力や情報を全て詰め込んでいる。同社プレスリリースの情報によれば、今後は外国人観光客の移動データや嗜好データなどを分析し、誘致に課題を持つ自治体や企業のインバウンドビジネスへの支援に活かしていく考えもあるとのこと。

日本という国のキャッチフレーズは?

ブータンは「世界一幸せな国」、スペインは「情熱の国」、タイは「微笑みの国」、とそれぞれの国に一度聞いたら印象に残るキャッチフレーズがある。日本は「おもてなしの国」という、世界共通のフレーズができるのではないかと期待する。例えば昨今では、観光業に力を入れる岐阜県高山市などで学校教育のなかで英語力や外国人と会話をする積極性を育てることに力を入れているという。日本人が本来持っている心の優しさや親切さを魅力として生かすために、町として、都市として、外国人旅行者をどう迎え入れるかを考え、さらなる高みを目指している良い事例だ。外国人旅行者からも、せっかく日本に来ているのだから現地の人とコミュニケーションをとりたい、というニーズがあるという。これから、様々な地域の人々と外国人旅行者との温かいコミュニケーションが増えれば日本の魅力も高まるはずだ。そういった試みをJTBとしても積極的にサポートしていきたい。

(文・公文)

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