家事支援サービス需要急増、仲介サイトで市場参入のSaaSプロバイダー「享享科技」

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中国では近年、所得水準の向上や高齢化、第2子解禁などを受けて家事支援サービスに対する需要が急激に高まっている。中国の家事支援サービス業界の市場規模は2018年に5540億元(約8兆8640億円)と前年より25.9%拡大した。これに比例して家事支援サービスに従事する人の数も急増し、18年には3072万人に達している。

SaaSプロバイダーの「上海享享科技発展有限公司」(享享科技)は家事支援サービス業界の将来性を見込み、18年7月には企業向けにSaaSソリューションを提供する形で市場進出を果たした。

享享科技が手掛ける「古星人家事管理システム」は、主に家事支援サービス企業向けにサービススタッフ管理、雇用主管理などのサービスを提供するもので、「上海仁欣家庭服務社」など多数の家事支援サービス企業が導入している。

企業はパソコン上で管理を行うことができ、雇用主も企業が提供するミニプログラム上で住み込みのメイド、「月嫂」(産後1カ月間の母子の世話を専門に行う家政婦)、介護者などさまざまなタイプの家事支援スタッフを選ぶことが可能だ。同システムの利用料は年間6800元(約10万9000円)。このほか電子契約、スタッフの健康診断や身上調査などの付加価値サービスも提供している。

享享科技創業者の魏智安氏によると、業界で最も重要なのは家事支援サービス企業とサービススタッフ、雇用主だ。小規模な事業者はどこでもサービススタッフの確保に頭を悩ませており、雇用主は複数の企業からサービスを選んだり、スタッフを面接したりするのに時間をとられているという。

こうした状況を受け、同社はさらにミニプログラム「XHOME」を開発。家事支援サービス企業向けにビデオ面接機能を提供する。企業、サービススタッフまたは雇用主は同じルームナンバーを共有することでビデオ面接を行うことができる。企業と雇用主は面接の効率を向上させることができ、すでに300社以上の家事支援サービス企業が導入しているという。利用料は企業が負担する。

SaaSソリューションの古星人家事管理システムとXHOME

同社はSaaS管理システムに加え、個人向け「古星人総合サービスプラットフォーム」もリリースする予定だ。魏氏によると、このプラットフォームはショート動画アプリ「抖音(douyin)」に似ており、ショート動画の形で雇用主にサービススタッフの候補者を送信、雇用主は興味を持ったスタッフがいれば、そのスタッフが所属する企業に連絡することができるという。

魏氏は、家事支援サービス提供者のシェアリングサービスは18年に米国で誕生し、米「Nanny Lane」などの家庭とサービス提供者を仲介するマッチングサイトでは供給と需要の双方とも十分な量があると説明。一方、中国市場はまだ成熟しておらず、「好康在家(homeking365)」「海格管家(HAIGEHOME)」などは実質的には家事支援サービス会社であり、サービス提供者は「従業員」であることから、需要に対して供給側の選択肢が少ないと指摘する。同社がリリースを予定している古星人総合サービスプラットフォームは「アセットライト」モデルを採用、各社のサービススタッフと雇用主を仲介するだけで、同社がスタッフを抱えるわけではないとした。

享享科技は上海市に本社を構え、従業員は約20人。創業者の魏氏はインターネット分野のシリアルアントレプレナー(連続起業家)であり、2007年には航空券・鉄道乗車券などを取り扱うB2Bプラットフォーム「今日・天下通(WWW.JINRI.CN)」を創設した。同社は現在、陣容拡大、経営管理、マーケティングなどに備えて資金調達を検討している。
(翻訳・池田晃子)

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