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1月7日、中国のスマホメーカー「OPPO(オッポ)」が、傘下のRealmeシリーズの最初の5Gスマホ「X50」を発表および発売した。元々1月15日に発売予定だった「シャオミ(Xiaomi、小米科技)」の5Gスマホ「Redmi K30」も、発売日を同日に前倒しした。2社の競争は一層激化したのである。
中国国内市場ではRealmeのシェアはまだ少ないが、今後の目標は高い。創業者の李炳忠氏は発表会で、2020年に100%の成長率を目指すと話した。これはRedmiにとって大きなプレッシャとなる。
以前、李炳忠氏が36Krの取材を受けた際に、2020年は中国国内市場に注力すると語った。今回、Realmeは高い宣伝費をかけてCMに人気女優を起用した。
焦りを感じたRedmiは2020年早々に、5Gスマホの価格競争を仕掛けた。Redmi K30の最安価機種はQualcomm Snapdragon 765G SoCを搭載した1999元(約32000円)のもので、業界を驚かせる価格となった。
一方、OPPOのRealmeの価格は予想された通り、8+128G 5Gバージョンが2499元(約40000円)で、Redmi K30の同仕様の機種より100元(約1600円)安く設定されている。スペックは同じくQualcomm Snapdragon 765G SoC、120Hzのスクリーン、6400万画素のカメラ、側面指紋認証機能付である。しかし、K30には64Gバージョンがあるのに比べ、Realmeは最低128Gに設定されている。よって、前者の1999元という驚きの価格までは下げられていない。
Realmeは誕生当初からRedmiをライバル視している。Redmiと同様に、ハイスペックで低価格が特徴だが、Realmeはあえてそれを強調しないようにした。だが、Realmeはこれまで、明らかにRedmiを意識した価格設定をし、発表会でもRedmiが競合相手だと明言している。しかし、今回のような真正面からの対決は稀だと言える。Redmiの方からは、新機種の発売日を前倒しにしたことからも、Realmeと真剣勝負をしたいという意図が見て取れる。
Realmeは現在、全世界での出荷台数は第7位で、2500万台を超えた。トップまでの道はまだ長いが、設立1年目の会社としては、成長スピードは速いほうだと言える。特にインドでは、オンライン販売台数が2位、マーケットシェアが4位となった。東南アジアとスペインでもトップ5に入っている。
また、RealmeはIoT商品もリリースしている。しかし、現時点ではイヤホンやリュックなどのアクセサリーしかなく、IoT商品の種類はまだRedmiと比べ物にならない。
2020年は5Gスマホをめぐる混戦が始まると見られ、Realmeが昨年海外市場から中国国内市場に主軸を戻したのもこのタイミングを狙ったものと思われる。しかし、この混戦を生きぬくのはそう簡単ではない。
(翻訳:小六)
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