レンジローバー・イヴォークのボンネットが「透ける」?! 最新技術を駆使しブレイクスルーとなるか

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昨年12月末、ランドローバーのSUV車「レンジローバー・イヴォーク」の新型車体験イベントが上海天馬山サーキットで開催された。今回のハイライトは同モデルに搭載された「透明ボンネット」などの最新テクノロジーだ。

この透明ボンネットとはランドローバーが開発した「クリアサイトグラウンドビュー」のこと。フロント部と左右ドアミラーの3カ所にカメラを設置し、その映像データを合成することで、車両の下の地面の様子をモニターに映し出すというもので、運転席からは見えない路面状況を目視できるようになっている。このほかにもステアリングの自動制御で安全な車線維持をアシストする「レーンキープアシスト」や、車両の挙動を安定させる「ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)」などが搭載されている。

ランドローバーが開発した「クリアサイトグラウンドビュー」

ジャガー・ランドローバー(JLR)は2010年に中国市場に進出。2012年に中国の自動車メーカー「奇瑞汽車(Chery Automobile)」と合弁事業を行うことを決め、2015年2月には中国の合弁工場で生産されたレンジローバー・イヴォークの販売を開始した。今回のフルモデルチェンジは中国拠点の開設以来、初めてのことだ。このモデルは同社で初めて「スマートセッティング」を導入しており、ハイテク装備を搭載した高級SUV市場をターゲットにしている。

近年、JLRはテクノロジーと新エネルギーの分野に注力している。計画によれば、今年JLRではすべての車種に新エネルギー車を導入するという。昨年6月にはBMWグループと次世代の電気駆動システムを共同開発することを発表した。

さらにアリババやリチウムイオン電池大手の「寧徳時代(CATL)」、地図サービス大手「高徳(AutoNavi)」など、サプライチェーンのトップ企業との提携も進めている。2018年3月には、JLRとグーグル傘下の自動運転車開発企業「Waymo」が提携し、ジャガーのピュアEV車「I-PACE」をベースにした自動運転車両2万台をWaymoの配車サービスに投入していくことを発表した。

昨年11月の中国SUV市場の販売台数ランキングで、レンジローバー・イヴォークは132位の1290台だった。昨年1~11月までの販売台数は6112台。JLRの公式発表によれば、11月の販売台数は全世界で前年同期比3.4%減だったが、中国市場に限って見ると同29%増となっており、5カ月連続で二桁成長を記録している。フルモデルチェンジしたレンジローバー・イヴォークの1カ月の販売台数は25.2%の増加となった。

全体的に見て、JLRは中国工場での生産を積極的に進めており、江蘇省にある常熟工場の年産能力は4年間で13万台から20万台に拡大した。中国市場への注目度をますます高めているJLRにとって、大ヒットモデルを打ち出すことが急務となっている。

作者:未来汽車日報(wechat ID:auto-time)、張一

(翻訳・畠中裕子)

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