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3月3日夜、スマートフォンメーカーの「黒鯊(BLACK SHARK)」が業界初の5Gゲーミングスマホを発表した。当該機種はテンセントゲームズとコラボレーションしたものである。
テンセントゲームズはこれまでにも黒鯊とのコラボを検討したことがあったが、そのときは最終的に台湾のASUS社を選択した。黒鯊はASUSより半年遅れてテンセントゲームズの提携先となり、テンセントゲームズにより、新機種向けのオプティマイゼーション(最適化)も行われた。
新機種には2つのゲームエンジンが搭載されている。黒鯊自身の「GameEngine」と、テンセントの「SolarCore」だ。テンセントゲームズが運営する数十作のタイトルをサポートできるよう調整がなされている。
黒鯊の第2世代機種は目新しさに乏しいものだったが、今回の第3世代には評価すべき点が多数ある。
まず、黒鯊が初めて一度に2機種を発表したこと。6.67インチディスプレイの通常版と、7.1インチディスプレイの大画面Pro版だ。同社が大画面のスマホを発表するのは初めてであり、より爽快なプレイが期待される。
また、大画面により、ハイエンドのユーザーに訴求することが可能となった。今回のPro版の希望小売価格は4699元(約7万5000円)であり、黒鯊にとって初の希望小売価格4000元(約6万4000円)以上の機種となった。しかし、タイミング悪く新型肺炎が発生しているため、ユーザーの購買意欲が削がれる可能性がある。
今回の発表はまた、黒鯊が新機種発表のテンポを早めたことも意味する。昨年の第2世代機種は、通常版を上半期、Pro版を下半期に発表していたが、今年は3月に一度に発表したのである。
新機種のチップセットはすべてクアルコムの「Snapdragon 865」を採用し、65W急速充電に対応する。MEMC(動き補正)技術と、業界最高クラスの270Hzのタッチ操作サンプルレートを誇る。やや残念なのは、ディスプレイのリフレッシュ・レートが90Hzにとどまった点だ。先代の60Hzより良くなったとはいえ、競合相手のASUSはすでに120Hzの機種を発表している。もちろん、90Hzのリフレッシュ・レートでも十分現在のゲームに対応できる。
デザイン面では、新機種の3眼アウトカメラは二等辺三角形に配置されており、背面のX字型のデザインとうまく融合されている。3眼カメラをどのように配置するかは難題であり、黒鯊は比較的よい答えを出すことができている。
これまでに黒鯊が発表した4機種を見ると、通常上半期はゲームのコアユーザー向け、下半期はより一般向けとなっている。今回も前例を踏襲し、コアユーザー向けの機種になったと言える。
そのことが最もよく現れているのは、大画面のPro版に押しボタンが追加されたことである。家庭用ゲーム機のコントローラーのように、ボタンが持つダイレクトな感覚は、タッチパネルでは置き換えることができないものだ。ほかにも、水冷システム、ディスプレイの圧力センサ、バッテリー持ち時間、充電・放電技術で改良がなされている。
そのほかに、撮影機能も大きく向上した。3眼アウトカメラのメインカメラは6400万画素で、120度の超広角機能を持つ。通常、ゲーミングスマホは撮影機能がそれほど重要視されないが、この機種は撮影機能を強化することで、より多くの女性ユーザーを取り込もうとしている。
(翻訳:小六)
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