EC大手が相次いで参入の中国ライブコマース事業、新型コロナで分水嶺を迎える

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EC大手が相次いで参入の中国ライブコマース事業、新型コロナで分水嶺を迎える

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アリババ、テンセント、「抖音(Douyin、海外版は「TikTok」)」、「快手(Kuaishou、海外版は「Kwai」)」、「拼多多(Pingduoduo)」、「京東(JD.com)」、「蘇寧(SUNING)」など、中国の主流プラットフォームのほぼすべてが、新型コロナ期間中にライブコマースを支援するキャンペーンを行った。ライブコマースで販売する商品には、これまでのアパレル、宝飾品、食品、コスメに加え、不動産、クルマ、医療物資も見られるようになった。

どのプラットフォームもライブコマースの市場を広げようとしている。中国国内の感染状況が落ち着いてきた今、ライブコマースをめぐる競争が本格的に勃発しそうな勢いである。

ライブコマースキャンペーンを行ったプラットフォーム一覧

感染症期間中に急成長

感染症による営業停止で多くの人に余暇ができ、さらに外出規制のため、買い物をオンラインで済ませる人が急増した。2020年1月、抖音と快手のDAU(一日のアクティブユーザー数)がともに史上最多を記録した。また、2月7日のデータによると、それまでの14日間で、アリババ傘下のEC「淘宝(タオバオ)」のライブ配信視聴者は合計で43.13%増え、配信1回あたりの視聴者は30.05%増えた。

ライブコマースに参入したばかりの企業や、これまで業績が低迷していたプラットフォームもこの好機を捉えた。農家の販売支援を謳う拼多多では、1日で10万キロ以上のポンカンを売った出品者がいた。京東の地方市場向けEC「京喜(Jingxi)」では、雲南の生花が100万本以上売れた。蘇寧の団体購入サービスでは、農家によるライブ配信が1000回以上行われた。この予想外のチャンスを逃すまいと、各プラットフォームが支援キャンペーンを打ち出したのである。

成長はあと5年

ライブコマースはまだブルーオーシャンである。2019年、中国のライブコマースの市場規模は4338億元(約7兆円)で、2020年には倍増すると予想されている。

淘宝のライブ配信担当の趙圓圓氏は、ライブコマースの成長はあと5年続くと見ている。5年後にはビジネスモデルが完全に定着し、大きな成長が望めなくなるという。裏を返せば、今後5年間は試行錯誤してもリスクが低く、規模を拡大するのに最適だという。

その判断を裏付けるかのように、各社ともライブコマースの外部パートナーを囲い込もうとしている。快手はこのほど「2020快手ECパートナー計画」を発表し、とくにライブコマースに注力する姿勢だ。テンセントはSNSアプリ「WeChat」内のミニプログラムとして利用できるライブコマースツールを発表した。利用者はWeChat内で配信から販売まですべてを行うことができ、ほかのアプリを利用する必要がない。外部のアプリに跳ぶごとに、コンバージョン率が下がるとされているため、すべてWeChat内で完結できるのは非常に魅力的である。

分水嶺となる1年

中国国家発展改革委員会によると、2月末の時点で全国の物流企業の6割、運用車両の7割、物流産業団地の9割が再開したという。

感染が落ち着きつつあり、ライブコマースのチャンスが到来したといえる。しかし、すべての企業がこのチャンスをものにすることができるとは限らない。専門家によると、長期的に見れば、感染症はプラスに働くという。実力不足の企業が淘汰され、生き残った実力のある企業がニーズのリバウンドで急成長できるからだ。

では、誰がこのチャンスをものにするのだろうか。抖音はコンテンツ開発を得意とし、大量のトラフィックを獲得できる。快手は地方市場の店舗とサプライチェーン両方で強みを持ち、インフルエンサーとフォロワーたちの関係がより緊密なため、コンバージョン率が高い。拼多多は価格優位性があり、さらにクーポン戦略に長けている。どの企業も、それぞれのアドバンテージがある。

しかし、これらの大手企業は単純な競争関係にあるわけではない。快手は拼多多と提携し、テンセントはEC大手京東傘下の「京喜」に出資、アリババも抖音と提携している。果たしてどこが勝つのか、ライブコマースの全面戦争は一触即発状態である。

作者:Tech星球(Wechat ID:tech618) 王琳

(翻訳:小六)

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