中国概念株に相次ぐ不正行為、オンライン教育「好未来」の売上水増しが発覚 株価急落で6400億円蒸発

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中国概念株に相次ぐ不正行為、オンライン教育「好未来」の売上水増しが発覚 株価急落で6400億円蒸発

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中国新興コーヒーチェーン「瑞幸珈琲(luckin coffee)」の320億円の不正会計騒ぎに続き、2010年にNY証券取引所に上場した中国オンライン教育大手の「好未来(TAL)」も不正が発覚した。

好未来は8日の米国市場取引終了後、同社の従業員が社外サプライヤーと共謀して契約書の偽造などの不正を行い、新サービスの売上データを水増ししていたことを公表した。これは定例の内部監査で明らかになったもので、当該従業員は地元警察に身柄を拘束されている。

この一件が公表されてから、好未来の株価は時間外取引で28%も下落し、時価総額647億元(約1兆1000億円)が吹き飛んだ。8日午前の時点で、同社株は17.77%下落の55.82ドル(約6100円)で、時価総額は約6400億円の目減りとなる330億ドル(約3兆6000億円)だった。

データの水増し行為が行われたのは、最近リリースされた小学生向けオンライン学習プラットフォーム「学而思軽課」で、その販売額は9400万~1億2500万ドル(約102億~136億円)。

好未来が株価をこれほど大きく下げたのは、2018年6月15日に空売りファンドの米マディ・ウォーターズが同社株を空売りして以来のことだ。マディ・ウォーターズは好未来の2016~2018会計年度の業績について、営業利益や純利益が20~40%以上過大評価されていると主張した。この後、好未来は株価を戻すのに1年半もの時間を要した。

3月初めに、好未来は2020会計年度第4四半期(2019年12月~2020年2月)売上高の予測を下方修正した。第3四半期決算時の発表では、前年同期比32~35%増となる9億5910万~9億8090万ドル(約1040億~1067億円)を見込んでいたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、前年同期比17~20%増にとどまる8億5000万~8億7200万ドル(約930億~950億ドル)になるとした。。

公表データを元に36Krが作成

今回、水増し行為が明らかになったことで、好未来の売上高はさらに大きく落ち込むことが予想される。これまで売上高において伸び率50%以上をキープしてきた同社だが、その快進撃が終わりを告げるということだ。

公表データを元に36Krが作成

純利益を見てみると、2020会計年度(2019年3月~2020年2月)の第1、2四半期はいずれも赤字で、損失額は合計で2170万ドル(約23億6000万円)に上る。第3四半期には黒字に転じ、2817万7000ドル(約30億円)の利益を計上しているものの、前年同期の1億2400万ドル(約135億円)からは77%の減少となっている。総合的に見ると2020会計年度の第1~3四半期は647万3000ドル(約7億円)の黒字となり、前年に比べ実に97.6%も減少した。同期間には、マーケティング費用が前年同期比75.3%増の6億900万ドル(約663億円)に膨れ上がっており、オンライン教育のための大規模な資金投入が響いたことが分かる。

好未来の最大のライバル、中国オンライン教育ユニコーンの「猿輔導(Yuanfudao)」は先日、著名VCの「高瓴資本(Hillhouse Capital)」やIT大手のテンセントなどから10億ドル(約1100億円)を調達した。この状況で市場シェアをキープするには、好未来も巨額の資金投入を続けざるを得ないだろう。

前出の高瓴資本は好未来への資金サポートも行っており、保有する好未来株の時価総額は同社で4番目に多い。ただ気になるのは、第3四半期中に好未来の持株276万株以上を売却していることだ。

公式データを元に36Krが作成

(翻訳・畠中裕子)

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