中国AI技術トップランナー「雲従科技」が270億円を調達 年末までに上場を目指す

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中国でもっとも注目されているAI技術ユニコーン企業の一つである「雲従科技(CloudWalk Technology)」が、新たに18億元(約270億円)の資金調達を行った。今回の出資者には、「中国互聯網投資基金(CHINA INTERNET INVESTMENT FUND)」、「上海国有企業改革発展株式投資基金」、「広州南沙金融控股(NANSHA FINANCIAL HOLDING)」、「長江デルタ産業イノベーション基金」など政府系ファンドのほか、「中国工商銀行(ICBC)」、ハイアール・グループ傘下の「海爾資本(Haier Capital)」のような大手企業も名を連ねた。

雲従科技の資金調達歴。蘇建勲が画像を作成

2015年の設立以来、CloudWalkは5回の資金調達を行い、総額は53億元(約800億円)超に上る。2018年8月のシリーズBの資金調達からは、出資者は政府系ファンドが中心となっている。同社の創設者周曦氏は、中国の自然科学の最高研究機関である中国科学院重慶研究院の出身であり、会社は同研究院で顔認証技術を研究していた最大規模の研究チームがインキュベートしたものだ。

政府系ファンドの支援もありCloudWalkは完全な内資企業だと言える。この特徴は同社の業務にとってプラスに働いている。同社の主な顧客は各省・市の警察、国有銀行などであり、彼らはデータの安全性を厳密に求めるため、内資のほうがより信頼される。

CloudWalkの業務はインテリジェントファイナンス、スマートガバナンス、スマート交通、ビジネス・インテリジェンスを中心とする。中国が「ニューインフラ」というコンセプトを打ち出したのを追い風に、同社はすでに広州、重慶で複数の公的事業の契約を締結している。主な顧客は工商銀行、農業銀行(ABC)などの大型国有銀行、中国東方航空、広州白雲国際空港などの航空関連事業者、そして各省・市の警察部門などである。

2020年初頭、CloudWalkは株式制改革を行い、資本金が6億元(約90億円)となった。株式制改革は会社の所有制度の変化を意味し、それに伴い資本金のほか、株式所有構造も変化する。中国ではこうした変化は通常上場前の準備と見られており、CloudWalkも上場を予定していると考えてよい。

同社のほか、中国のAI技術のトップランナーである「商湯科技(SenseTime=センスタイム)」、「曠視科技(Megvii Technology=メグビー)」も上場に向けた準備をしている。4月末にはメグビーがハイテク企業向けの「科創板(スターマーケット)」で上場するとの報道があり、事実ならば同社は初のA株とH株(中国本土を登記地として香港で上場すること)双方の市場で同時に上場を申請する企業となる。センスタイムについては、香港で予定されている7.5億米ドル(約800億円)調達予定のIPOが延期になるとの報道が出ていたが、同社はこれを否定し、現時点で新たな財務計画を公表する予定はないとした。

これまで4回の資金調達を行ったCloudWalの出資者はすべて内資企業で、元建ての出資を行っているため、A株で上場するのは疑いない。同社は科創板で2020年末までの上場を目指しているとの情報があるが、新興企業向けの「創業板(ベンチャーボード)」が登録制を実施し、審査基準が緩くなったため、創業板で上場する可能性も排除できない。

(翻訳:小六)

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