中国3大通信キャリアが一斉に5Gプランを値下げ 月額料金1500円から利用可能へ

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スマホメーカーが5Gスマホの値下げを始めるなか、中国の3大通信キャリアも5Gプラン料金を下げた。

中国移動(チャイナモバイル)のプランの月額料金は139元(約2100円)から99元(約1500円)に下がり、現時点で3大キャリアのなかで最安値で、初の100元(約1500円)以下の5Gプランとなった。

中国聯通(チャイナユニコム)では月額199元(約3000円)の5Gプランの3割引キャンペーンを開催し、割引後価格は139元(約2100円)。2年契約と一定金額の前払金が条件だ。中国電信(チャイナテレコム)も最短2年の契約で、100元(約1500円)の前払金を支払えば、月額が129元(約1900円)から103元(約1500円)に割引されるキャンペーンを展開している。

通信キャリアの5G基地局の稼働率を上げたいという思惑と、行政からの通信料金値下げ要請が、5Gプランが月額100元(約1500円)を割った要因である。

中国の2018〜2019年の政府活動報告では、モバイル通信料金を3割下げることを明言しており、その目標を達成するためには、少なくとも現在の料金からさらに2割下げなければならない。

中国・工業情報化部の集計によると、中国国内の5G基地局は毎週1万カ所以上増えており、5月末の時点で中国移動の5G基地局は14万カ所となり、中国聯通と中国電信は10万カ所の基地局を共同建設・共同使用している。

値下げ前の3大キャリアの5Gプランの料金はすべて129元(約1900円)から、月間のデータ通信量の上限が30GB、計500分間の無料通話サービス付きという点でも一致していた。

通信量1GBあたりの料金としてはリーズナブルなものだが、無料通話時間が長すぎることがユーザーからは不評だった。また、5Gの良さを実感できる場面がまだ少ないため、4Gより高額な料金を払う理由は乏しい。そこで、3大キャリアはより多くのユーザーを獲得しようと、5Gプランの料金の値下げに踏み切った。

スマホメーカーの値下げにより、5G端末の販売数は増えている。今年の第2四半期から、各メーカーは買い替え需要を喚起するために、4Gスマホの新機種を減らし、5Gスマホのエントリーモデルを発表している。昨年の5G商用化開始時に1万元(約15万円)の高級端末だった5Gスマホは、今やSA/NSA両方の通信方式に対応した機種でも2000元(約3万円)台となり、年末には1500元(約2万3000円)になる可能性もある。

5月末の時点で、中国国内の5Gスマホの出荷台数は5985万台に達し、年間出荷台数は1.8億台に上る可能性がある。価格の低下が普及を後押ししたことは明らかだ。

それに対し、5月末時点での5Gプランの契約者は5500万人に留まっており、スマホの出荷台数に追いついていない。通信キャリアの販売戦略や行政からの要請などによるさらなる値下げが待たれるところだ。

(翻訳:小六)

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