バイドゥ、世界初の量産対応自動運転プラットフォームをローンチ、年内に実装

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7月30日、バイドゥ(百度)は電子機器受注生産の「フレックス(Flex)」社とともに、両社が共同開発した世界初の量産に対応できる自動運転プラットフォーム「ACU(Apollo Computing Unit)」が正式にローンチされたことを発表した。ACUは今年下半期にバイドゥと新興EVメーカー「威馬汽車(WM Motor)」が共同開発した自動バレーパーキングサービス「AVP(Apollo Valet Parking)」に実装される予定だ。これにより、威馬汽車は国内初のAVPを導入した自動車メーカーになる。

上記のACUは、使用シーンに応じ、ACU-Basic、ACU-Advanced、ACU-Professionalに分かれており、年間20万セットを製造することができる。ACU-Advancedは業界初の自動バレーパーキングサービスAVP専用の車載プラットフォームであり、カメラ5台、超音波センサ12台をサポートでき、ミリ波レーダーとLiDAR用のインターフェースも搭載されている。

ACUのAIは、高い精度で周辺環境の画像を生成し、そのなかで自車の位置情報の検知と、環境センシング、移動のプランニングが可能だ。使用中に取得したデータを提供することで、クラウド上でAIをトレーニングし、アルゴリズムを更新することもできる。ACUを搭載した車両のAVP機能を使用すれば、運転手は離れた場所からスマホアプリで車両に指令を出し、駐車または出庫を行うことができる。人間による操縦は不要となるため、限られたエリア内で行われる低速自動運転の一種だと言える。

バイドゥは2018年6月のGTC(GPU国際技術カンファレンス)において、量産に対応した自動運転システム「Apollo Pilot」と、専用のプラットフォームACUを発表していた。バイドゥと自動車メーカー「奇瑞(Chery)」が共同開発したACU-Professionalを搭載した自動運転車も同時に発表されている。バイドゥは同年、威馬、長城汽車(Great Wall Moto)」、比亞迪(BYD)、広州汽車集団(Guangzhou Automobile Group」、フォルクスワーゲン、ヒュンダイなどの自動車メーカーや、「首汽約車(Shouqi Limousine & Chauffeur)」などの配車サービス企業と、AVPでの協力について合意している。

今回バイドゥと共同開発したフレックス社は、シンガポールの電子機器受注生産を中心とする企業で、2005年に自動車事業部を正式に立ち上げている。同社は現在15カ国で30以上の工場と開発センターを持つ。ACUの開発には、ほかにもACUのチップを提供した集積回路デザインの「ザイリンクス(XILINX)」、セキュリティシステムを提供した「インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies)」、基盤ソフトのオペレーションシステム「AUTOSAR」を提供した「Vector」、各モジュール間の通信機能を提供した「Real-Time Innovations」などが関わっている。

(翻訳:小六)

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