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5G時代のカギを握るスモールセル ZTEの「QCell」が世界出荷数35万セット超

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5Gネットワーク商用化の急速な広がりに伴い、5G対応の屋内基地局(スモールセル)の設置が進んでいる。屋内基地局はマクロ基地局に対して、弱電界エリアやカバレッジホールの電波を補い、トラフィックを分散する役割を果たす。

通信機器大手「ZTE(中興通訊)」の公式微博(Weibo)は7月21日、同社のスモールセル「QCell」の全世界出荷数が200万セットを超え、そのうち35万セットは5G対応のQCellだと発表した。同社の沈洋シニアソリューションマネージャーは、5G QCellソリューションは、通信キャリアを支援し5G時代の屋内カバレッジが直面する難題を解決できるものだと考えている。

5G QCellの平均セルスループットは733Mbpsで、従来の4G QCellの33Mbpsから22倍以上も向上している。ZTEはすでに多くのシナリオで5G QCellを展開しており、北京の大規模商業施設「万達広場」、浙江省烏鎮のインターネット大会展示会場、北京のCCTVビル、広州の白雲空港などがQCell導入の成功事例だ。

すでに4G時代に、日本の大手キャリアNTTドコモが、70%以上のトラフィックは屋内で発生しているとの研究結果を報告している。詳細を見ると、音声通話の69%、データ通信の90%のトラフィックが屋内で発生している。

画像:インターネットから

現代人は毎日のほとんどの時間において屋内で活動し、電話やインターネットを使用している。しかし、屋内カバレッジには課題が多い。無線信号は建物の外壁に阻まれるため、屋内に入る際に大幅に減衰する。またビルの外壁が厚い場合、カバレッジホールが形成されやすい。

5G時代になり、屋内カバレッジの重要性は高まっている。通信基地局を運営する「中国鉄塔(China Tower)」の技術部総監・鄒勇氏が「2019年通信産業大会および第14回通信技術年次総会(CIC)」で、「5G時代には、屋内トラフィックが、音声、AR/VRの利用を含め80%に達し、ネットワークの低遅延への要求がより高まる」と述べたように、屋内カバレッジの改善が5Gの最優先課題となっている。

しかし、5Gの初期段階で使用されている主流周波数帯は3.5GHzで、4Gの1.8GHz、2.1GHより高いため、屋外の大型基地局(マクロセル)からの電波が遮断されやすく、屋内カバレッジは大きな課題に直面している。

ZTEは「5G屋内カバレッジ白書」の中で、同社の様々な屋内カバレッジソリューションの特徴について、状況に応じて異なる方式を用いて最適化することだと述べている。

2019-2020年 中国5G基地局 累計設置数(単位:万カ所)

現在、5Gの屋内カバレッジの進捗はマクロセルの設置速度とリンクしている。中国は2019年年末までに13万カ所余りの5G基地局を設置している。3大キャリアは2020年末までに55万カ所の基地局設置を計画している。そのうち、チャイナモバイル(中国移動)が30万カ所の基地局設置を目標としており、チャイナユニコム(中国聯通)とチャイナテレコム(中国電信)は共同で25万カ所の基地局を設置する予定だ。中国工業情報化部(工信部)は今年末までに中国全土の5G基地局数が60万カ所を超えると見込んでいる。今後、5Gユーザーは5億人に達する可能性があり、屋内カバレッジの重要性がますます浮き彫りになっている。

2020年2月10日、中国工業情報化部は公式サイトで「チャイナモバイル、チャイナユニコム、中国広電(China Broadcast Network)による5Gの屋内周波数帯の共同使用に対する許可」という通達を出し、3つの事業者が3300~3400 MHzの周波数帯を5Gの室内カバレッジに共同使用することを許可した。

3大キャリアは屋内カバレッジを積極的に推進すると同時に、関連プロジェクトの入札を行っている。

チャイナモバイルは複数の側面から5Gの屋内カバレッジの推進を計画しており、利用シナリオごとに異なるビジネスプランを打ち出すと同時にネットワーキングソリューションの最適化を行っている。現在入札が行われているプロジェクトは、チャイナモバイル広東支社による広東地域での2019-20年屋内カバレッジシステム工事で、2019年10月12日に募集を開始した。このプロジェクトには全部で12フェーズの入札があり、「中貝通信(Bester Telecom)」が5フェーズの落札候補者(最上位であるため評価委員会から発注者に推薦される入札者)で落札金額は1億6100万元(約24億4400万円)、「宜通世紀科技(Eastone Century Technology)」が7フェーズの落札候補者で落札金額は1億元(約15億円)だ。

チャイナユニコムの主な5Gの周波数帯はCバンドで、この周波数帯の屋内カバレッジに関して、チャイナユニコムは広範なテストを行ってきた。屋内シナリオは多様化し、それに応じてネットワークニーズも多様化している。チャイナユニコムは5Gの屋内用機器によりそれをサポートする必要があると考えている。チャイナユニコムは2020年5月15日、北京支社の2019-21年モバイルネットワーク屋内カバレッジプロジェクトの落札候補者を発表した。総予算は2億7720万元(約42億円)で、計8社が落札した。

チャイナテレコムは2020年深圳市龍華区のモバイルネットワーク屋内カバレッジプロジェクトの入札を2020年5月に開始した。全5フェーズのプロジェクト予算は735万100元(約1億1160万円)で、6月22日に発表された落札候補者には、「深圳市電信工程(Shenzhen Telecom Engineering)」、「広東南方通信建設」、「中通服建設(China Comservice)」、「天津京信通信系統(Tianjin Jingxin)」、「深圳市超越無限通信技術」が含まれている。
(翻訳・普洱)

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