中国、住宅地向け共同購入サービスは乱戦の予感 2大有力プレーヤーが戦略的合併

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住宅地向け(地域コミュニティ)の生鮮食品・生活用品共同購入サービス「同程生活(Tongcheng Life)」と「隣隣壱(FAMILYONE)」が戦略的合併を完了した。合併後、シリーズC+で襄禾資本(XIANGHE CAPITAL)および同程生活の既存株主であるベルテルスマン・アジア・インベストメンツや元禾控股(Oriza Holdings)などから数千万ドル(数十億円)を調達する。

2018年に正式ローンチした同程生活は今年6月、シリーズCで2億ドル(約200億円)を調達している。リードインベスターは歓聚集団(JOYY)、コ・インベスターは亦聯資本(Engage Capital)、君聯資本(Legend Capital)、ベルテルスマン・アジア・インベストメンツ、同程資本(Tongcheng Capital)、微光創投(Welight Capital)、金沙江創投(GSR Ventures)などだ。

同じく2018に設立された隣隣壱は、地域コミュニティ向け共同購入サービスの業界ではスタープレーヤーだ。過去にはわずか半年で3回に分け、総額1億ドル(約100億円)を調達している。2018年8月にはシードラウンドでセコイアキャピタルチャイナから数千万元(数億円)を、同年10月にはプレシリーズAで源碼資本(Source Code Capital)、高榕資本(Gaorong Capital)、セコイアチャイナから1000万ドル(約10億円)を、2019年1月には今日資本(Capital Today)、高榕資本、源碼資本、セコイアチャイナから3000万ドル(約30億円)を調達した。

同程生活と隣隣壱は両社とも蘇州を本拠地としており、地域に根差した事業モデルを展開していることから従来はライバル関係だったが、今回になって相互に提携を決めた形だ。 

地域コミュニティごとに注文を取りまとめる共同購入サービスの市場において、数年前までは隣隣壱に加えて「你我您社区購(Niwonin)」「食享会(Shixianghui)」がトッププレーヤーの御三家とされていた。当時、最大手企業の月平均GMV(流通取引総額)は3000万元(約4億5000万円)前後だったという。

 資金を喰うばかりで遅々としてスケールしない生鮮EC業界にあって、地域コミュニティ向け共同購入サービスは見る間に資本業界の注目を集める結果となった。現在では大手IT企業が出資、あるいは自ら事業を立ち上げる形で続々と参入してきており、業界全体が大手同士のぶつかり合いの様相を呈してきた。

中国ITの二大巨頭も然りだ。テンセントが出資する「興盛優選(XINGSHENG SELECTED)」は最近になってシリーズC+で8億ドル(約850億円)を調達し、評価額40億ドル(約4200億円)をつけた。一方のアリババが出資する「十薈団(NICE TUAN)」は先月にシリーズC2で8000万ドル(約85億円)を調達している。

さらには生活関連サービス大手の美団点評(Meituan Dianping)も参入してきた。先月7日には共同購入サービスに特化した新たな事業部門を設立したと発表。これに続く同月16日、アリババも小売店向け仕入れプラットフォームを手がける阿里零售通(LST)事業部直下に専門の部署を設けたと発表した。

先に挙げられた「御三家」の中で唯一、買収や淘汰を免れたのが隣隣壱だ。その隣隣壱が今回、同程生活と合併することで2億ドル(約200億円)を調達した。

 買収・合併は一気に事業規模を拡大できる手法ではあるが、競争の核心にはなり得ない。地域コミュニティ向けの共同購入サービスは起業のハードル自体は低い。商品を仕入れ、地域ごとのリーダーを決めて近隣住民の注文を取りまとめてもらい、消費者に生活必需品を届けるだけだ。しかし、簡単に見える事業ほど実際は壁が高い。大手企業が参入してくればなおさらだ。 

すでに参入への扉は閉じられた。これに続くのは、先発のトッププレーヤーと後発の大手企業とのせめぎ合いだ。

(翻訳・愛玉)

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