日本にも進出した中古スマホ取引の「愛回収」が100億円の資金調達 事業の多角化進める

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日本にも進出を果たした、中国の中古携帯電話の買取り・販売を手掛ける「愛回収(aihuishou.com)」が、シリーズE+で1億ドル(約100億円)以上の資金調達を行ったことがわかった。リードインベスターは「京東(JD.com)」と「国泰君安国際(Guotai Junan International)」、コ・インベスターは「上海国和投資(GUOHE CAPITAL)」など。また、資金調達に合わせて、社名を維持したまま、ブランド名を「愛回収」から「万物新生」に変更した。

愛回収は2011年設立。現在の1日あたりの取引台数は7万台以上で、個人からの買取りが1.5万台、法人からの買取りが4万台、個人向け販売が1万台、海外事業やその他事業の取引が5000台となっている。720の店舗を持ち、2020年の取引額は250億元(約3800億円)を超える見込みである。

同社は京東と提携しており、「ワンストップ型の下取り・買い替えサービス」を運営している。京東のサイトで手元の機種の下取りを依頼すれば、差額分の支払いだけで新品を購入できるシステムで、下取りは愛回収の店舗に持ち込むほか、愛回収に出張回収に依頼することも可能だ。愛回収はほかにも、下取り時の初期化、ユーザーデータ消去などを行っている。

これらのサービスの今後の展望と、資金調達と同時にブランド名を変更した理由について、愛回収の創業者兼CEOの陳雪峰氏を取材した。以下がその概要である。

消費者向けからの転換

ーーなぜこのタイミングでブランド名を変更したのでしょうか。

「事業の本質が変わったからだ。元々は中古携帯電話の回収専門だったが、今は中古携帯電話の産業チェーン全体に深く関わるようになった。現在会社には4つの事業部があり、ゴミ分別事業もある。携帯電話回収は現在では全体の20%しか占めていないため、会社の業務への誤解が生じないよう、ブランド名を変更した」

ーー愛回収と他社の違いや、愛回収ならではの強みは何でしょうか。

「いくつかある。まず、当社は2017年から品質検査プロセスの自動化の開発を行い、世界唯一の品質検査自動化ラインを実用化させている。次に、チャネルの強みだ。当社のプラットフォームには数万もの回収業者が登録しており、下取りに出したものが買い取られるまで、通常2〜3日間しかかからない。販売の方でも、京東経由の販売や、オフラインで提携している小売の販売チャネルがある。さらに、自社で700以上の店舗を持っているのも大きい、広い地域で出張買取りを行えるため、ユーザー・エクスペリエンスが良いのだ。最後に、当社の事業が個人と法人からの買取り、個人への販売、海外への輸出と、中古携帯電話の取引全体をカバーしていることが重要である。各部署が連携することで化学反応が起き、競争力がより高まる」

業界の現状と展望

ーー中古品業界についてはいかがお考えでしょうか。

「中国の中古品業界には3種類のプレイヤーが存在すると考えている。まず、アリババ傘下の「閑魚(xianyu)」のような、すべての中古品を扱うプラットフォーム。閑魚はプラットフォームに徹し、特定の商品の産業チェーンに深入りすることはない。このような企業は現時点で閑魚1社のみだ」

「次に、当社のような特定分野に絞った企業だ。最後に、『転転(zhuanzhuan.com)』のような、あらゆる品目を扱うプラットフォームでありつつ、特定分野での深掘りもするプラットフォームだ。しかし、このようなプラットフォームはトラフィックでは閑魚に太刀打ちできず、また、深掘りしようとすると、その分野に特化した強力なライバルがいるため、もっとも課題が多いと考えている」

ーー中国の中古品業界は最終的にどのような形態に落ち着くのでしょうか。

「まず、中古品業界では、閑魚のように産業チェーンに深入りせず、ユーザー間の取引仲介のみを行うことに徹しない限り、多品目を扱ってもうまく行かないと考えている」

「その理由は、中古品産業が新品の場合とは全く異なるからである。新品ならば、同じサプライチェーンや物流システムで全品目に対応できるが、中古品の場合、スマートフォン、家電、高級ブランド品などで、それぞれの商流が大きく異なる。したがって、産業チェーンに深入りするのなら、一つ一つの品目に細分化された運営をしなければならず、多品目を扱うプラットフォームでは対応できない」

ーーでは、中古携帯電話業界は最終的にどうなるのでしょうか。

「この業界では、スケールメリットが物を言う。したがって、インターネット大手ほどの勝者総取りという状態にはならないと思うが、それでも1位とそれ以下の差は大きく開くと思う」(翻訳:小六)

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