ファーウェイ、サブブランド「Honor」を売却か アップルに詳しい名物アナリストが言及

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アップル新製品に関する予測で知られる「天風国際証券(TF International Securities)」のアナリスト、クオ・ミンチー(郭明錤)氏が7日、「米国の禁輸措置に対してファーウェイが講じうる対抗策および潜在的影響力」と題するレポートを発表した。同氏はレポートの中で、複数のアナリストによる予測として、「ファーウェイはスマートフォンのサブブランド『Honor』を売りに出す」との可能性を示している。しかし、SNSアプリ「WeChat(微信)」上に開設する天風国際証券の公式アカウント上では、「法に抵触する内容のため閲覧不能」として当該の内容は確認できない。

郭明錤氏によるレポート表紙

米国がファーウェイに対する半導体の禁輸措置を採って以来、同社がHonor事業を売りに出すのではないかとの憶測は方々でささやかれていた。ある中国国内メディアは、ファーウェイ内部ではすでにHonor売却について論議されているものの、意見が割れていると報じている。

テンセント傘下のコラム媒体「深網」は同8日、Honorの趙明総裁に近しい人物の証言として、趙総裁が先月中旬に社内のメンバーに対して売却の可能性を否定したと報道した。

クオ氏の見立てでは、ファーウェイがHonor事業を売却すれば、Honorブランド、サプライヤー、中国の電子産業のいずれにとっても多くのメリットがある。具体的なメリットは三点だ。

一つ目は、Honorがファーウェイから独立すれば、Honorの部品調達は米国の規制を受けずに済むこと。二つ目は、ファーウェイがHonorを売却することによってむしろHonorブランドを維持でき、中国電子産業の自律につながること。三つ目は、現行でファーウェイ製品の低価格~中価格帯を担っているHonorが、独立することによってハイブランド化が目指せることだ。

一方、Honor売却を否定する匿名の人物は、「ファーウェイにはHonorを売却する理由がない」と反論する。その根拠として、Honorがファーウェイから独立しても米国による制裁を逃れられる確証はないこと、Honorは技術やR&Dをファーウェイと共有しており、ファーウェイと切り離されればブランドの価値を大きく損なうことを挙げている。

報道について、ファーウェイおよびHonorは現段階でコメントを出していない。

Honorは2011年9月にファーウェイ傘下の独立ブランドとして初の製品を発表し、2013年12月に正式に始動した。スマートフォン以外にもタブレット、ウェアラブル端末、スマートホーム関連製品などを展開している。近年ではメインブランドとの差別化を図り、ファーウェイが高価格帯、Honorが低~中価格帯の製品を担ってきた。2018年にはHonorがファーウェイから独立するとの噂があったが、趙総裁らが否定している。
(翻訳・愛玉)

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