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中国ライブ配信プラットフォーム二大大手の「虎牙直播(Huya Live)」と「闘魚(DOUYU.COM)」が12日、M&Aを実施することで合意したと発表した。
虎牙は株式交換により、ADS(米預託株式)を含む闘魚の発行済み普通株式を全て取得する。闘魚は虎牙の完全子会社となり、米ナスダックへの上場を廃止する。なお、虎牙は今年第2四半期(4~6月)からテンセントの連結決算の対象となっている。
M&A完了後、虎牙の董栄傑CEOと闘魚の陳少傑CEOは新会社の共同CEOとして続投する。陳CEOは虎牙の取締役としても名を連ねることになる。
さらにテンセントは董CEOが所有する虎牙の197万株(197万ADSに相当)と、陳CEOが所有する闘魚の370万株(3700万ADSに相当)を取得し、子会社を通じて新会社の議決権の67.5%を握る見通しだ。つまり、テンセントは虎牙・闘魚合併後に誕生する時価総額100億ドル(約1兆500億円)越えのライブ配信プラットフォームを直接支配することになる。
12日夜時点で虎牙の時価総額は57億3600万ドル(約6100億円)、闘魚の時価総額は44億4500万ドル(約4700億円)となっている。
テンセントが両社の合併を進め、ゲーム実況サービスを巡るエコシステムの足固めを図るとの噂は数年前から聞かれていた。実際に合併の提案がなされたのは今年8月上旬のことだ。
両社の財務報告書によると、2020年第2四半期の総売上高は虎牙が前年同期比34.2%増の26億9700万元(約420億円)で、闘魚が同33.9%増の25億800万元(約400億円)だった。
中国では2018年以来、バイトダンス(字節跳動)、ビリビリ動画(bilibili)などが次々とゲーム実況サービスを立ち上げている。バイトダンスは短編動画アプリ「抖音(Douyin、TikTok中国国内版)」や動画配信サービス「西瓜視頻(Xigua Video)」を通じてストラテジーゲームの実況サービスを模索中だ。ビリビリ動画は人気タイトル「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」の世界大会における3年間の実況放映権を獲得している。
虎牙と闘魚が合併すれば、両プラットフォームのトップライバーに係る契約コストが削減できるほか、eスポーツの競技大会に関連する版権や実況放映権に係る費用も圧縮できる。両者を統べるテンセントはゲーム実況分野における戦闘態勢を完全なものにした。(翻訳・愛玉)
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