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中国のバイオテクノロジー、バイオメディカル、臨床検査の市場規模は約800億元(約1兆2000億円)に上るが、検査と結果判定は依然人の手に頼っているのが現状で、効率が悪く、精度にばらつきがあり、検査スタッフがウイルス等に感染するリスクもある。そこで、検査を自動化、スマート化するための研究が行われている。
この分野の有力なスタートアップの一つが、「匯像科技(x-imaging)」である。同社はこれまで100社近いクライアントに、300以上の検査自動化システムを提供している。さらに、中国初の新型コロナPCR自動検査機器の開発にも参画した。
匯像科技は2016年に設立され、製品は主にスマート分子診断プラットフォーム、スマート微生物検査プラットフォーム、スマート有害化学物質検査プラットフォームの3種類である。
同社の創業者兼CEOの劉家朋氏によると、他社の検査自動化システムの多くは、特定の検査に特化したものが多いが、匯像科技のシステムは汎用性に優れているのが特徴だ。汎用性が高いため製品の標準化が可能となり、コストを抑えることができる。また、特定のニーズに合わせたモジュールの追加も可能である。
匯像科技はまた、他社の設備で稼働することのできるソフトウェアプラットフォームも開発している。このプラットフォームは検査機器大手の設備に対応しており、クライアントがより高い自由度で製品を選択することを可能にしている。
検査精度に関しては、同社の製品はAIを搭載し、蓄積した検査データを学習することで、人間より10〜20%高い精度を保つことができる。
匯像科技はこれまで、医薬分析機器など手掛けている日本岛津製作所や化学分析サービスを提供するSGSなど国内外の会社と提携している。現在、138の特許と30以上のソフトウェア著作権を取得済みだ。医療機器の認可では、1製品が第2類(日本の管理医療機器に相当)を取得し、3製品が第1類(日本の一般医療機器に相当)を取得している。また、国家標準規格の制定にも参画している。
検査自動化業界の将来について、劉CEOは、シーメンスなどの世界的大手がこの業界に参入してきているが、依然として空白は大きいと見ている。そのため、市場開拓のために、競争を恐れるよりも、より多くの企業に参入してきてほしいのだという。
同社の直近3年間の業績は、2018年の売上高が500万元(約7500万円)、2019年が1600万元(約2億4000万円)で、2020年は約3000万元(約4億5000万円)となる見込みだ。
今後3年間について、劉CEOは引き続きスマート検査設備を開発するとともに、検査ロボット、検査薬の開発も進めていきたいとしている。
匯像科技は現在プレシリーズAの資金調達を進めており、目標調達額は2000万〜3000万元(約3億〜4億5000万円)である。資金は開発費、工場建設、マーケティング、流動資金などに充てられる予定だ。同社は2018年に「小苗朗程(Langcheng Capital)」からエンジェルラウンドの出資を受けている。(翻訳:小六)
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