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ここ2年でブルートゥース接続のワイヤレスイヤホンは音声の遅延、ノイズおよび音質が改善され、販売が増加している。市場調査会社「IDC」によると、2020年上半期中国のワイヤレスイヤホン市場の出荷台数は4256万台で前年同期比24%増加した。
最も人気があるのは依然としてアップルで、次にファーウェイ、シャオミなど国産メーカーが続く。シャオミは低価格帯のブルートゥースイヤホンしか製造していなかったが、今年は高価格帯のイヤホンも発売した。
今年のワイヤレスイヤホン市場は出荷台数が急増し、品質も向上した。有線イヤホンより優れる点も多い。具体的にどのような点で進展があったのか、いくつかご紹介しよう。
全メーカーが自発的にノイズを軽減化
昨年は、ハイエンドのワイヤレスイヤホンだけがノイズキャンセリング機能を付けていた。
しかし、今年は各大手スマホメーカーがノイズキャンセリング機能付きの低価格イヤホンを発売している。最も良い例はOPPOが上半期に発売した「OPPO Enco W51」で、ノイズキャンセリング、無線充電の機能付きで定価は499元(約8000円)だ。
ファーウェイ、シャオミも相次いでノイズキャンセリング機能の付いた製品を発売し、さらにワイヤレスイヤホンを自社のエコシステムに組み込んでいる。例えば、シャオミはスマートフォンで直接イヤホンの一部機能を操作できる。
音質も向上
次にメーカーが差別化を図ったのが、音質だ。
ハードウェアのほか、オーディオコードも音質に影響する。中でも、LHDCは自然な音を再現し、ハイエンドのイヤホンでよく使われている。
現在スマートフォン業界でLHDC技術を使用しているのはOPPO、ファーウェイ、シャオミだ。
アップルも音質重視に転じ、iOS 14のバージョンアップにおいて「AirPods Pro」は空間オーディオ機能を追加した。
将来は中国製が主流に
現在中国ではワイヤレスイヤホンの一番の売れ筋は依然としてアップルだが、そのシェアは次第に縮小している。今や中国製は音質、ノイズキャンセリング、接続でもAirPodsに遜色ないうえに、低価格だ。
しかし、中国製ワイヤレスイヤホンは「安価」の製品だけではない。OPPOとファーウェイは1000元(約1万6000円)台のイヤホンを発売した。市場の反応をみると、この価格帯の中国製イヤホンも消費者に受け入れられている。
中国メーカーは積極的にエコシステムの構築も進めている。例えば、ファーウェイは「Freebuds Pro」で自社開発のチップKirin A1を使用し、ノイズキャンセリング機能が向上したほか、スマートフォン、タブレット、ウォッチなどファーウェイ製品間で接続を切り替えるスピードが速くなり、同時に2台の製品につなぐこともできる。
消費者は自分が所有するスマートフォンブランドに合わせてイヤホンを選べばよく、使い心地はアップルのAirPodsと大差ない。
ただ、現在ワイヤレスイヤホンは連続再生時間、送信、音質、価格の問題があり、これらを改善しなければ市場の拡大は望めないだろう。
(翻訳・二胡)
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