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2019年に全世界で販売された電動自転車は3772万台、そのうち中国国内での販売台数は実に3464万台に上る。しかし新たな国家基準が施行され、車体重量55kg以下という規定を満たすために、これまで主流だった鉛バッテリーからリチウムバッテリーへのシフトが進むとみられる。激動の電動自転車業界で、2020年創業の「積電公路(Jidian Road Technology)」がキックスケーターとしても使用できる斬新な電動自転車を開発した。
積電公路の電動自転車は「レゴ」のようにモジュール化した各部分を組み合わせるもので、組み立て方によって自転車にもキックスケーターにもなる。ホイールハブも取り外し可能なため、全て分解すれば、簡単に自動車のトランクに収納できるほどコンパクトになる。さらに着せ替え可能なボディやスタイリッシュなベルト駆動方式を採用しているほか、アプリを使ったリモートロックや駐車位置特定、車両チェックなどの機能も提供している。
この斬新なアイデアが評価され、2021年に台北国際サイクルショーのゴールデンアワードとドイツiFデザイン賞を受賞した。
同電動自転車は従来製品と比べて、バッテリー駆動時間が特に長いわけではない。これに関して創業者の田寛氏は、同製品が想定しているのは近場での利用やレジャーシーンにも持って行ける手軽さ重視のユーザーであり、バッテリー駆動時間に対する要求はそれほどシビアではないとしている。この製品はまだ正式リリースされておらず、今年後半にまず海外市場で販売を開始する予定だ。
同社が目指すのは、移動手段を楽しく遊べるツールにすることだ。田寛氏によれば、キックスケーターにもなる電動自転車以外に、スピンバイクやゴーカート、電動一輪車などと組み合わせた製品もリリースする予定で、すでに初期設計は完了しているとのこと。「ハンドルとタイヤ」をメインモジュールにして、さまざまな製品のモジュールを組み合わせれば、アイデアは無限に広がっていく。同社が国内外で出願した関連特許は十数件に上る。
今後、電動自転車市場は爆発的な成長期を迎えると田氏は予測する。まず鉛バッテリーからリチウムバッテリーへの移行が進むのに伴い、客単価がこれまでの1000~2000元(約1万7000~3万4000円)から3000~5000元(約5万1000~8万6000円)にまで上昇するとみられ、新興ブランドにとっては急成長を遂げるチャンスになる。また中産階級に新たな消費スタイルが浸透し、これまでとは異なるニーズが生まれていることや、欧米市場でエコロジーかつ密を避ける移動手段として政府が電動自転車購入を奨励していることも追い風となっている。
積電公路はエンジェルラウンドでの資金調達を完了し、現在はプレシリーズAで調達を進めているところだ。車両の開発はほぼ完了しており、下半期には量産と海外市場への製品投入に着手するという。
(翻訳・畠中裕子)
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