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大手SNSメディア「微博(Weibo)」は8月19日、2019年第2四半期(4~6月)の業績を発表した。売上高は前年同期比1%増の4億3180万ドル(約458億円)と市場予測をわずかに上回った。純利益は前年同期比26.9%減の1億300万ドル(約109億円)だった。非GAAPべースでの純利益は1億5640万ドル(約167億円)で前年同期と同水準だった。
ユーザーの伸びは今回の注目ポイントであり、2019年6月の時点で、月間アクティブユーザー数(MAU)は前四半期比2100万人増の4億8600万人、また1日当たりアクティブユーザー数(DAU)は前四半期比800万人増の2億1100万人となり、過去4期で最大の増加となった。
微博の王高飛CEOは今期のユーザー増加の理由について、人気記事や優れたコンテンツによるアクセス数の大幅増、過去半年間でのセルフメディア全体の成長による大量のフォロワー獲得、グループ機能の強化などインタラクティブ性に関する改善の実施を挙げた。微博の公式データによると、微博のサービス全体の「鉄粉(ブロガーとのインタラクションを強化した新機能)」の利用者数は7月末時点で2000万人を超え、6万8000のファンコミュニティが存在するという。
業績発表後、微博の寄り付き前の株価は5.99%上昇し、時価総額は83億4400万ドル(約8845億円)に達した。
売上高の内訳をみると、広告・マーケティングによる売上高は前年同期比で横ばい、また前期比では8.7%増の3億7070万ドル(約393億円)だった。動画、SNS、KOL(キーオピニオンリーダー)マーケティングといった成長分野での広告細分化戦略や、アイドルコンテンツ、バラエティ番組や映画・ドラマのIP(知的財産権)ビジネス、PGC(プロ作成コンテンツ)動画などの優れたマーケティングリソースへの特化が奏功した。だが全体の伸び率は小さく、微博は深刻な成長鈍化の段階にあるといえる。「抖音(TikTok)」「快手(Kwai)」などのショートビデオプラットフォームによる打撃や、世界的な経済環境での広告市場の不景気と関係している。
「自動車やEコマース分野における当社の競争力は高まっている。デジタル製品、携帯電話など一部の分野では業界の外部要因により伸び率が昨年比で減少となったが、トータルでみれば業界水準をはるかに上回る。今後はキーアカウント(重要顧客)分野での競争力に注力し、市場の不確定要素に対処していく」と王CEOは述べた。
王CEOによれば、政策などの要因により、第二四半期に導入を予定していたバラエティ番組やドラマを延期したため、一部の顧客による予算投入も後ろ倒しになったという。
一方で付加価値サービスによる売上高は、前年同期比8%増の6120万ドル(約65億円)で、主に昨年買収したライブ配信プラットフォーム「一直播(yizhibo)」により増収となったが、ゲーム関連の売上高減少により一部が相殺されている。
第3四半期(7~9月)の業績は、純売上高が前年同期比6~9%増になるとの見通しを示している。
(翻訳・神部明果)
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