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中国自動車大手の上海汽車集団(SAIC)傘下の電気自動車(EV)ブランド「智己汽車(IM Motors)」がこのほど、シリーズBで80億元(約1700億円)超を調達した。
中国銀行(BOC)傘下の「中銀金融資産投資」が出資を主導し、中国農業銀行(ABC)傘下の農銀金融資産投資や上海臨港経済発展(集団)などが共同で出資したほか、車載電池最大手「寧徳時代(CATL)」や自動運転技術企業「Momenta(モメンタ)」、固体電池メーカー「清陶能源(Qing ao Energy Development)」なども出資に参加。智己汽車の企業エコシステムがさらに拡大した。加えてシリーズAで出資したSAIC、工銀金融資産投資(ICBC Financial Asset Investment)および交銀資本管理(BOCOM Capital Management)も追加出資した。
調達した資金は、次世代スマートカーの開発のほか、高度なスマートドライビングと未来的なスマートコックピット技術の開発、市場・チャネルの拡大加速、海外市場参入に充てられる。
今回出資したCATLやモメンタ、清陶能源などは、いずれも中国自動車産業を支える有名企業で、その大半がSAICと協力関係にある。清陶能源は2023年、SAICと共同開発した第1世代の固体電池が搭載試験を完了し、航続距離が1000キロを超えたと発表。24年には、智己汽車の車両向けに大規模量産を実現する見込みだという。
智己汽車は20年11月、上海汽車、アリババグループ、上海張江集団(Shanghai Zhangjiang Group)の3社が共同設立した。22年8月にはシリーズAで総額30億元(約630億円)を調達した。 同社はそれ以降、「智己L7」「智己LS7」「智己LS6」の3車種を発売。23年の総販売台数は3万8253台に達した。
*2024年3月4日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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