中国EV「NIO」、23年は増収も約4300億円の赤字。モデルYより「コスト1割低い」新ブランドを年内に発売

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中国の電気自動車(EV)メーカー「蔚来汽車(NIO)」が3月5日に発表した2023年決算は、通期売上高が前年比12.9%増の約556億2000万元(約1兆1700億円)となり、過去最高を記録した。新車納車台数は30.7%増の16万台で、中国新興EVメーカーの納車台数ランキングで理想汽車(Li Auto)に次ぐ2位となった。

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販売台数は増えたが、利益は生み出せなかった。赤字額は前年比43.5%増の207億元(約4300億円)と過去最高を更新した。1台販売するごとに、おおよそ13万元(約270万円)の損失となる計算だ。また、粗利益率は22年の10.4%から5.5%へ、自動車事業の利益率は13.7%から9.5%に低下した。

競争が激化するEV市場で、NIOがどのように競争力を維持していくのかに注目が集まっている。同社は決算発表後の電話説明会で、長年温めてきた中価格帯の新ブランド「ALPS(阿爾卑斯)」がその答えになると説明した。

李斌・会長兼CEOによると、ALPS初の車種は24年4~6月期に発表され、10~12月期に納車が開始される予定だという。李氏は、同車種の直接のライバルとなるのは米テスラの「モデルY」だが、コストはモデルYより1割低いと自信を示した。

中国EV「NIO」、中価格帯のサブブランドから新車発売へ 多角化戦略で競争力強化

*2024年3月7日のレート(1元=約21円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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