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WeWorkの上場が再び頓挫し、創業者兼CEOのアダム・ニューマン氏がCEOを解任されたが、会社を離れるのは彼ひとりだけではなさそうだ。
テクノロジー企業を自任してきたWeWorkは、1500人の技術チームから500人を削減する予定だ。350人はソフトウェア開発、商品マネジメント、データ研究チームから、残りの150人は同社が一部の資産を手放すため削減される。WeWorkがこの数年間で買収した企業のうち、オフィス管理プラットホームの「Managed by Q」、オフィス業務支援ソフトの「Teem」、作業スペース管理と運営プラットホーム「SpaceIQ」、デジタルマーケティングの「Conductor」などを売却する予定だという。
これまでの数年間、WeWorkは技術チームを拡大し、大量に企業買収をしてきた。同社の評価額は右肩上がりだが、それに伴いそのことを疑問視する声も強まっている。
WeWorkとしては、ビッグデータ、AIの応用を強調することで、従来の賃貸オフィス事業者と差別化を図ることができ、評価額が高くなり、そのことがより多くの資金調達に繋がる。2011年に設立されてから、同社はすでに120億ドル(約1兆3000億円)の資金調達をしており、その資金は、オフィスの契約費用と他のテクノロジー企業の買収に使われてきた。
これは、今までにない経営手法で、ウォール・ストリートのアナリストからはかねてより疑問視する声が上がっていた。一部のアナリストは、WeWorkは単にテクノロジーを飾りにした賃貸オフィス事業者でしかなく、470億ドル(約5兆円)の評価額はあまりにも高く、収益力も未だ証明されていないと指摘する。
今年、配車サービスのUberとLyftがともにIPOに失敗した。こうした大きなビジョンを持ちながら資金不足状態にある企業に、投資家がすでに辛抱できなくなっていることの現れだ。WeWorkは無謀な上場申請をこれ以上繰り返すことはできない。創業者が離れたことで、WeWorkは不動産事業以外の飾りを少しずつ脱ぎ去ろうとしている。
9月、有料配信メディアのThe Informationは、WeWorkが従業員の1/3に及ぶ5000人の削減を計画していると報じた。消息筋によると、同社は拡大の歩みを緩め、教育・住宅関連の副業から引き上げる予定だという。今月、The Informationはさらに、人員削減は2000人程度に絞られたと伝えた。
WeWorkの評価額も下がっている。ロイター社は9月、匿名の消息筋の言葉として、WeWorkが求める評価額はすでに150億ドル(約1兆6000億円)にまで下がったと伝えた。同社はすでにIPO申請を先延ばしにしており、現在では年末までの上場を目指している。
目論見書によれば、今年年初時点でWeWorkが長期契約で借りているオフィスの契約総金額は140億ドル(約1兆5000億円)に上り、今後の要支払額は少なく見積もっても472億ドル(約5兆円)になる。それに対し、WeWorkには現金が24.73億ドル(約2700億円)しかなく、資金調達に対する依存度が非常に高い状況だ。
(翻訳:小六)
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