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中国吉林省長春市で22日まで10日間、第21回長春国際自動車博覧会(長春モーターショー)が開かれた。中国の各大手自動車メーカーの展示ホールは多くの人でにぎわっており、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や新興電気自動車(EV)メーカーの上海蔚来汽車(NIO)、理想汽車、小鵬汽車など中国国産ブランドのブースでは、ナビゲーションや温度調節などの操作を支援する専用のウエークワード(音声アシスタントを起動させるため言葉)が飛び交い、多くの消費者が足を止めて体験していた。
出展したカーアクセサリーメーカー、長春富維安道拓汽車飾件系統のプロジェクト責任者でもある李明言氏は、最近量産に入ったばかりのEV、「享界S9」について「驚くほど美しく、試乗した感じも良いので、1台買うことを検討する」と絶賛した。今回展示された新モデル車の中で、先進的な車載対話システム技術を搭載したモデルが半数を占めた。
中国の自動車業界はここ数年、スマート化、ネットワーク化の変革を加速しており、国産メーカーは車載システムの深い開発を自動運転と並ぶもう一つの重点に据え、先進的な車載対話システムを搭載した新型モデルを続々と発表し、ブランドイメージと市場シェアを高めている。一部ブランドの車載システムでは、乗車・運転制御機能のほかに感情的インタラクション能力を備えており、より情報化が進むとともに、より人間的になっている。
ここ数年各地で開催されたモーターショーでの反応からは、ますます成熟する車載対話技術により、自動車はもはや単なる移動手段にとどまらず、徐々に「大型端末」になりつつあることがうかがえる。業界では、スマート化技術の絶え間ない進歩に伴って車載対話システムが未来の自動車の標準装備になり、第五世代移動通信(5G)技術の普及や人工知能(AI)の発展につれ、車載対話システムはますますスマート化し、人間的になり、乗車・運転体験や車両の安全性能が一層高まると考えられている。
中国自動車工業協会(CAAM)の楊中平副秘書長は3月に湖北省で開かれた「2024中国商用車フォーラム」で「インテリジェントコネクテッドカーは現在、全面的な反復型開発という新たな段階に入りつつあり、自動車産業が新たな質の生産力(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)を発展させる主要なフィールドになっている」と述べた。
(新華社長春)
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