日系100円ショップが中国で苦戦。ダイソー、上海から店舗消える

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100円ショップ「DAISO(ダイソー)」を展開する大創産業が、上海市内の最後の2店舗を全て閉鎖することが分かった。12月1日に上海の高島屋内の店舗が閉店したのに続き、同月24日には上海金虹橋商場(ARCH WALK)内の店舗も閉店する。

大創産業は、DAISO、Standard Products、THREEPPYの3ブランドを手がけており、2023年12月末時点の店舗数は計5350店舗(国内4360店舗、海外990店舗)だった。うち、中国本土ではDAISOを28店舗展開していたが、24年4月にはすでに25店舗に減少していた。なお、2021年2月末の時点では中国本土に77店舗を構えていたが、大幅に縮小している。

同社は2012年に中国本土市場に進出し、広東省広州市内にDAISO(中国では「大創生活館」)の中国1号店と2号店をオープンしたが、これら2店舗も数年後には相次いで閉店した。

専門家は、大創産業は中国進出当初、現地のニーズに対する理解が不十分だったため、不利な戦いを強いられたと分析する。一方、「ダイソーのパクリ」と揶揄されながらも急拡大してきた雑貨チェーン大手の名創優品(MINISO、メイソウ)やライフスタイルショップ「NOME」など、似ているビジネスモデルを持つローカルブランドは、消費者ニーズに合わせた商品展開やマーケティング戦略を行い、ダイソーを上回る競争力を発揮している。さらに、中国では安価な雑貨や日用品が多くの選択肢として提供されており、低価格通販サイトの台頭も加わって、ダイソーが価格優位性を保つのは困難だった。

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現在も勢いに乗っている名創優品(MINISO、メイソウ)」は、2024年7~9月期の売上高は前年同期比19.3%増の45億2000万元(約950億円)、調整後の純利益は6.9%増の6億8600万元(約140億円)だった。粗利益率は3.1ポイント増の44.9%と過去最高を更新した。店舗数は24年9月30日時点で7420店舗(海外2936店舗)となり、大創産業の5350店舗を大きく上回った。

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(36Kr Japan編集部)

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