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自動車を機械的機構ではなく電気信号で制御する「バイ・ワイヤ技術」を開発する中国企業「比博斯特(上海)汽車電子(BIBO)」が1月9日、シリーズBで3億元(約60億円)余りを調達したと発表した。普華資本(Puhua Capital)、東方嘉富(Oriental Jiafu)、恒隆集団(Henglong Group)、保隆科技(Baolong Automotive)などが共同で出資した。今後はバイ・ワイヤ技術を採用したブレーキシステムとサスペンションシステムの量産・販売を強化し、ステアリング分野での戦略提携やプロジェクト実施を進める方針だという。
BIBOは今回の出資に加わった恒隆集団と、後輪操舵システム「BRWS(BIBO Rear Wheel Sieres)」やステア・バイ・ワイヤ・システム「BSBW(BIBO Steer By Wire)」などの開発で協力しており、すでに10社近くの取引先で実証試験を終えている。また、保隆科技と開発したサスペンション用エア供給システム「BAS」はわずか1年という短時間で量産を実現し、十分な数の受注を獲得した。
現在、BIBOではブレーキシステムとサスペンションシステムの量産を始めているほか、電動ブレーキシステム「BEMB(BIBO Electro Mechanical Brake)」やBRWS、BSBWなども量産に向けたテスト段階に入り、2026年の量産開始を予定している。26年以降は自動車の前後・左右・上下方向の制御システムを全てカバーしたシャシー・バイ・ワイヤ技術の開発で、競争力のあるトータルソリューションを提供していく考えだ。
BIBOの製品は清華大学や武漢理工大学などの名門校が蓄積してきた技術を基盤とし、国内外の有名自動車メーカーや部品メーカーの元幹部やテクニカルエキスパートが集結するなど、シャシー・バイ・ワイヤ技術の実用化では国内トップクラスの実力を持つ。すでにブレーキ、ステアリング、サスペンション、ドメインコントローラーなど、シャシー・バイ・ワイヤ技術に関わる製品全般を手がけており、中国のシャシー技術のさらなるブレークスルーをリードしつつ、世界的なシャシーシステムのベンダーとなることを目指している。
同社の主力製品であるワンボックスタイプの統合ブレーキ制御システム「BIBC」は、優れた技術指標や信頼性が広く認められ、2024年に中国自動車部品年度貢献賞(鈴軒賞)で量産型シャシーシステム部門の金賞を受賞した。2025年の納入台数は30万台を超えると見込まれている。
また、ブレーキシステム全体の出荷台数は累計50万台以上に上り、1カ月に4万台以上を納入している。保隆科技と緊密に連携しながら開発したエア供給システムBASも、すでに量産を開始しており、15億元(約320億円)以上の受注を獲得した。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・畠中裕子)
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